2013.02.15

2月15日(金) / 年少保育室より~絵本「しろねこしろちゃん」の絵・伊予柑ピール!とおまじないの豆飾り・「ひみつの庭」工事レポート(2)・園内通信

皆さんは絵本「しろねこしろちゃん」のお話はご存じですか。
私はとても大好きなお話です。ちょうど今、年少児クラスには子ども達が一生懸命に描いた力作のニコニコ顔のねこちゃん達が、お部屋を鮮やかに飾っています。
担任の先生にお話をゆっくり読んでもらったあと、お父さんとお母さんと四匹の子ねこが登場するほのぼのとした雰囲気を感じ、ひとりひとりが思ったまま筆を走らせ描いたものです。どれもなかなかの力作ですね。
絵本に流れる昔懐かしいムードは、今から60年近く前に福音館の「母の友」に「こどもにきかせる一日一話」として紹介された文章だからでしょうか。作者の森佐智子さんは当時なんと大学生だったそうです。個性的な絵は10年ほど前にMAYA MAXX(まやまっくす)さんが描かれています。
とてもシンプルだけど、家族の中でゆれ動く子ねこの心が描写されてとても印象深い絵本の一つです。

<年少ことりぐみ>
 

 

 

 

<年少たんぽぽぐみ>
 

 

 

 

 
「まっくろな おかあさんねこから、こねこがうまれました。」からお話ははじまります。そして最後のページ(右)には、主人公のしろちゃんの嬉しい笑顔がみられます。
 
年少クラスの子ども達と絵を見ながら話していると、「くろねこの子どもは三匹いたよ」とちゃんと覚えているのでした。最後は家族六匹が揃ったみんなの嬉しそうな姿が裏表紙に描かれています。

幼稚園の先生たちが、一ヶ月に一人ずつ思い出の絵本をご紹介している『絵本通信』の中で、以前私がご紹介させていただきました。よろしければご覧下さい[絵本通信「しろねこしろちゃん」]。
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[伊予柑ピール]
ここでちょっと休憩タイム。
一日のなかで何度チャイムが鳴るかは数えたことがない園長室玄関ですが、午後からも園に来られるお客さまは後をたちません。そんな中に、ガラス扉の半分ほどの高さのまだ可愛らしいお客さんの姿が見えることもありますが、それは大抵懐かしい小学生の姿です。
今日は小学生Hちゃんが懐かしいニコニコ顔でたずねてくれたのでした。何やら大切そうに手に持って・・・。


中は、蜜柑などの柑橘類が美味しいこの時季に、いつもお祖母さまが手作りされるという伊予柑ピール(オレンジピールならぬ!)でした。そこへ不思議なものが一緒に入っていました。
メッセージを読むと、これは「夏病(なつやみ)のおまじないです」とのこと。
なるほど、1月下旬~2月頃の今、寒仕込みでつくる手作り味噌用の大豆(茹でたもの)に藁を通したお守りのお飾りなのだそうです。これも勿論お手製のようです。
日本の四季の移り変わりとともに、自然の恵みをいただき大切に生かしながら手作りをされているのを拝見するたびに感動します。もっと上手く時間をつくって私も見習わなければ~、と思うばかりで、実際にはなかなか出来ないことが多いです。
せめて「半年先にやってくる京都の猛暑の折りも、園の子ども達とご家族の皆さま、先生達すべての方が、どうかいつも元気で過ごすことができますように・・」とお祈りしながら、園長室の入口近くにお飾りさせていただこうと思います。感謝。
            
また今日は、小学校高学年になったSくんも顔を出してくれました。「今日は特別用事はないんだけどお散歩しながらきたよ」とのこと。嬉しいです。工事中のお庭を見たあと夕陽の中をお山を下りていきました。
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「ひみつの庭」工事レポート(2)
雪が積もったり雨になったり、週明け18日は二十四節季で雨水。1月後半にスタートした「ひみつの庭」の工事も、土橋左官店さん、片石造園さんやその他の業者さんのお力により着々と進んでいます。

大木が茂ったまま森さながらの場所は、樹木の伐採で間引きをして太陽が射し込める場所にしなければいけません。大木にはロープをかけながらゆっくり数名の力で倒され、剪定されます。

右上写真は檜の大木です。20m以上あったでしょうか。てっぺん近くにのぼって少しずつ枝を間引く作業をしながら、ロープをかけてカットされました。大きな切り株は子ども達の腰かけ椅子になりそうです。
          
        はしごを伸ばしてかけています。見上げる高さです。

少しずつ整備され、昨年夏に行ったお堂の解体で残った御影石をふんだんに使って、ビオトープのフレームづくりが進みます。大きな岩のような石を上手く積んでいかれます。

遠目に毎日業者さんが工事される姿を見ている子ども達は、自分たちの大型スコップを持ってお砂場の造成工事に余念がありません。これは少し前の年長児の姿ですが、しっかりと腰が入ってなかなかの仕事っぷりではありませんか!
   
檜をカットした丸太。土中深くから彫り上げられた大きな木の根っこ。
   
浅いビオトープですが、もとの地形を生かしながら生き物が潜める場所も数カ所つくります。
   
大きな石をどのように組み合わせていくのか・・・、専門の技術をじっくり観察したかったのですが、こちらも仕事中はその時間がとれません。 
   
女の子も砂場での作業は真剣です。最近では年少児が「砂場にいこう!」と誘い合って溝をつくり水を流し込む姿もあります。先日、私も共に取り組みました。土の中から思わぬ昆虫の幼虫が出てくることもあります。
   
これは、もう何日も続いているんだよ~、と年長児Sくん。年中児のYくんも真剣に溝をつくっています。
   
ビオトープには、防水マット→コンクリート→FRP加工などが施され、最終的には水辺の生き物がやってくる土壌をつくります。
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本日は、園内通信「お知らせ72」をお出ししました。
内容は、
◇ 3学期生活発表会について
◇ 「3学期生活発表会ビデオ」の撮影,製作について
◇ 今月末雄蝶面のお預かりについて
◇ 園児の健康について
◇ 上終公園下水道工事エリアへの絵の掲示について
◇ PHP研究所推薦図書のご案内

2013.01.25

1月25日(金) / テラコッタうさぎ・「ひみつの庭」工事開始レポート(1)・園内通信


  〔園長室前のうさぎ〕
「昨年の夏からここにいます。みなさんにお会いできたりお当番さんが撫でてくれるのがうれしいです。
これからもよろしくお願いします。  うさぎ 」
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今日は太陽の日射しは明るいけれどお山の中は風に包まれたような一日でした。そんな中、10時半からの園庭開放にも多くの未就園児さんたちが遊びに来られ、在園児とともに楽しく遊んでいただきました。

朝、年少児のMちゃんはいつものようにクラスに到着してお友だちと朝のご用意にとりかかりながら、ふと木々をゆらす風の音に気づいて手をとめ、「あっ、きょうはかぜがつよいね」とまるで大人のように窓の外を見てつぶやきました。
いつもとは何か違う自然の変化に気づいて早速言葉にすることができるのは、さり気ないことのようで実はとても鋭い感性です。Mちゃんの赤いまあるいほっぺとつぶらな瞳を見ながら4月からの成長を想い、人間に本来備わっているセンス・オブ・ワンダーの感覚をこの先も大切にしてほしいと嬉しく思った瞬間でした。
自然が姿をひそめている冬は冬なりに、子ども達は大人の私たちよりも季節の微妙な変化を言葉はなくても感覚的に感じています。
手足も冷たくなる日々が続きますが、冷たいけれど気持ちのよい空気、雪の白さや触れた感触、吐く息の白さ、凍った水たまりなどから、人工ではない冬の季節ならではの自然観を大いに身につけてほしいと思います。
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一昨日水曜日から、いよいよ園庭の奥の造成工事が始まりました。昨年夏の園庭整備工事のときにお山の上にお目見えしたショベルカーやキャタピラがまたまたやってきました。
ちょうど水曜日は半日外遊びの日でしたので、子ども達も興味津々で迎えていました。
しばらくは、古木の処理、土壌の掘削などがつづき、予定したプランに沿って造成をすすめてくださっています。
 

 
動力はさすがに力強くつぎつぎに重すぎる石や切り倒された大木も軽々と移動します。手で持ち上げようとしてみましたがどれもビクとも動きません。お堂の跡地に残された大きな御影石の数々はこの「ひみつの庭*」で上手く再利用するつもりです。

「ひみつの庭*」は仮称です。園庭奥につづく「ひみつの森」にちなんでとりあえず名づけました。築山から望める街の景色、水辺の生き物が観察できるビオトープ、夏の水あそびができる水場、ピクニックに出かけられるクローバーの植え込みエリアなど・・・、たくさんの自然の生き物が姿を見せてくれて、子ども達のセンスオブワンダーがきらめく素敵なお庭にしたいと思います!
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本日は、園内通信「お知らせ71」をお出ししました。
内容は、
◇ 豆まきについて
◇ 未就園児対象「おやまのミニミニ幼稚園」のお知らせ
◇ 小学生対象「山びこクラブ」のお知らせ
◇ 少額校入学説明会及び半日入学の日のお帰りについて(年長児)
◇ 平成25年度小中学生総合保険のご案内について(年長児)
◇ 園児の健康について

2013.01.17

1月17日(木) / ハーレービクトリア・生活発表会に向けて~お庭づくり計画・園内通信


      <ハーレービクトリア>   サクラソウ科   原産地 中近東,地中海沿岸
                                   学名 Cyclamen persicum
                                    別名 篝火草(カガリビバナ)

長年にわたる種からの品種交配、肥料の与え方、熟成,発酵による強い土づくりの工夫から出来上がったという新品種“ハーレービクトリア”。
花びらに入った赤い絞りが個性的なのですが、花びらごとに絞りの表情がすべて異なっている様子がまたとても魅力的なシクラメンです。
こちらの心配をよそに、日中と夜の気温差にも負けず窓辺で元気に咲いてくれています。
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いよいよ冬の最中、もうすぐ大寒を迎えます。現在のところ、子ども達は比較的お休みも少なく園内で元気に過ごしています。
そしていよいよ、年少おゆうぎ、年中リズムバンド、年長の劇のおけいこが今日より始まりつつあります。
リズムバンドについては、まず毎年各クラスへ簡単なリズムテストにまいります。その後、担任と曲の構成、受け持ち楽器などについて打ち合わせをします。
練習を始める前の子ども達は、タンバリンやスズを手にして自由に楽しんでたたいていますが、これからは少しずつ受け持ちの楽器に慣れながら、同じ楽器を担当する仲間と助け合いながらリズム打ち練習を重ねていきます。
ともに過ごしてきたメンバーと担任がクラス一体となって作り上げるお歌と合奏の発表は、一年間のクラスの集大成とも言えるものです。
今年のリズムバンドの演奏曲は皆さんよくご存じでおなじみの曲でもあります。どうぞお楽しみになさって下さい。またご家庭では、頑張っておられるお子さんを温かく支え励ましていただきますようお願いします。

かねてよりブログ内でお伝えしていた幼稚園園庭の奥につづく第二のお庭の設計はほぼ完成しておりますが、昨日の保護者会でもお伝えしましたように、地域の別の建設工事との兼ね合いで資材運搬ルートが非常に混み合う事情から、この3学期中と来年度1学期中の二期に分けて造成工事をすることに一昨日決まりました。
年長児の保護者の皆さまが昨年播いて下さったクローバーが、寒い中を元気に育っているところですが、自然の生き物が訪れてくれるための樹木の伐採~植樹などについて更に検討できたらと考えています。

また、あくまで大学の授業の一環として、現在の園の空き地を子ども達が遊ぶ場として自由なデザインを試みたい、とのお申し出もいただきました。近々そのデザインの発表をして下さることになっているのですが、新たな視点をご披露いただきながら参考にさせていただけたらと思っています。
ここしばらくは、亀岡よりロートアイアンの工房の方にお越しいただき、お庭のゲートについて検討しています。
昨日は、保護者の方にも応援をいただき有り難く思うとともに、冬が過ぎ春が来て暖かくなった頃には、二つ目のお庭の完成が無事見られることを夢見ています。
工事の進捗状況などについては、折に触れブログ内でお伝えしたいと思います。
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本日は、園内通信「お知らせ70」をお出ししました。
内容は、
◇ 保護者会のまとめ
◇ 卒園記念品の扱いについて

2013.01.07

1月7日(月) / 新学期スタート・園内通信


                                      arranged by “北白川MATAHARIさん”

あけましておめでとうございます。
静かだった園内にようやく子ども達の笑顔が揃った今日は3学期一日目。
子ども達の朝の到着をお迎えしていると、「あめでとうー!」と明るい声でご挨拶する声が響きます。冬休みに行った旅行のこと、楽しかったお正月のお話などを聞いていると、冬休みを過ごしてまた一回りしっかりと成長されたことを思いました。
早速、明日からはお弁当がはじまります。また明日は、エールの居関さんをお招きして、体を使った“体育あそび”の楽しい取り組みも予定しています。

そして、昨年は夏休みを使って園庭の第一期工事を終えましたが、第二段となりました「幼稚園のふたつ目のお庭の工事」もほぼ計画が出来上がりました。近々には工事をスタートしますが、業者さんには猛暑だった昨年夏に続き、この真冬の数ヶ月をお働きいただくことになります。進めながら計画の修正や工事の変更なども予想しながら、足早の3学期を子ども達とともに元気に乗り切っていきたいと思います。

昨年英国BBCが発表した22カ国世論調査によると、日本は「世界に良い影響を与える国」のトップなのだそうです。卒園生からの年賀状を拝見しても(小学生~大学生,一般まで)、それぞれの道を歩み多方面で活躍しておられることを心より嬉しく思います。
この幼稚園で子ども達が三年間に経験する一つ一つが、日本の将来を担う大切な子ども達の土壌となることを思い職員一同元気に過ごしてまいりたいと存じます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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本日は、園内通信「お知らせ67」「お知らせ68」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ67」
◇ ご挨拶と諸連絡
◇ 1月分保育料の取扱について
「お知らせ68」
◇ 第2回ふれあいサタデーのご案内 テーマ“ひねもす遊びをしよう”

2012.12.19

12月19日(水) / つくもの天使・冬のお客さん・園内通信


       <つくもの天使>   サクラソウ科   原産地 中近東,地中海沿岸
                                 学名 Cyclamen persicum
                                  別名 篝火草(カガリビバナ)  
      

新品種として出されたこの花は、産地「九十九里」と、クリスマスが近づいたこの時期にピッタリの天の御使い(天使)の名がつけられています。花びらが開いた姿はまるでアネモネのようでもあります。これも実はシクラメンです。

近年、こうして花はどんどん品種改良がすすみその華やかさで私たちの目を楽しませてくれるのですが、一方、人間が情熱をかけて品種を作り出す姿を自然の神さまはそっと見守り許して下さっているようにも思えます。

今日で2学期が終了しました。
寒くなった11月後半~12月にかけては水ぼうそうや冬のウィルス風邪でお休みの方も増えましたが、園全体として比較的体調も安定しお怪我もなく元気に過ごした2学期でした。
私自身も時間の合間に子ども達との虫探し,花崗岩発掘(^^),遊具遊びなど共に楽しく過ごした2学期が思い出されます。
すがすがしいお顔で登園した今朝も、園長室近くにいたお客さんの昆虫(↓)を見つけ早速図鑑で調べてみるのでした(年長児Rくん)。

<ヒメホシカメムシ> ホシカメムシ科 学名Physopelta parviceps
             幼虫,成虫ともシイ,カシワ,クワの花や実を食す

カメムシと一口に言っても、室内で見られるクサギカメムシやアオクサカメムシのみならず、図鑑を開くとアカ,グリーン,ブルーメタリックなど実に多種多彩な色、形をしたものがいます。
今の季節から毎年登場する背中にハートの形をつけたエサキモンキツノカメムシ(通称ハートかめむし)も3学期にかけてきっとお目見えするでしょう。
自然が姿を隠している冬間さえ、生き物の息づかいに目を見張れる好奇心に満ちた子ども達をとても誇らしく愛しく思います。

平成24年も保護者の皆さまの日々のご協力、お力添えのお陰をもちまして無事越年の運びとなりました。
近づく楽しいクリスマスシーズン,お正月を、皆さまお元気でお迎えになりますようお祈り致しております。
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昨日、園内通信「お知らせ66」をお出ししました。
内容は、
◇ 冬休み期間について
◇ 3学期お弁当再開 ほかカプラ教室,未就園児園庭開など
◇ 園児名簿関連
◇ 月ぐみが2学期に覚えた俳句
◇ 年賀状について
◇ 京都府文教課より 

2012.12.07

12月7日(金) / ファルバラローズ・園内通信


     <ファルバラローズ>(ハリオス)  サクラソウ科   原産地 中近東,地中海沿岸
                            学名 Cyclamen persicum
                            別名 篝火草(カガリビバナ)
 


    
さて、これは何の花だと思われるでしょうか?
顔を近づけるとバラの香りが漂っています。やさしいベビーピンクのパーロット咲きチューリップのような花がうつむきでたくさん咲いていますが(ロココ咲き)、時間がたつにつれやがて花がフリル状に反転しながら咲きすすむようです。
フランス生まれのモレル社作出の花・・・。これは新種の「シクラメン」なのです。
冬の花の定番のシクラメン。花の形から“かがり火花”とも呼ばれ、葉1枚につき花芽が1つ咲きます。通常、シクラメンは花芽をたくさん出させるために薬品を使って育てるそうですが、モレル社のものはその分手間ひまをかけて多くの花芽を作り、冬を越え春まで咲いてくれるように育てられているそうです。
シクラメンは品種改良をされ、年々驚くほど他種多彩な品種が出回るようになりました。
私の場合、シクラメンはごく普通の濃い赤か濃いピンクと決めていましたが、今年はこのファルバラローズがご縁で届き、自宅窓辺を明るく飾ってくれます。
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本日は、園内通信「お知らせ65」をお出ししました。
内容は、
◇ 「クラスお楽しみ会」で使用するお菓子について
◇ 平成24年度私立幼稚園保育料軽減補助について
◇ お招き会の送り迎えについて
◇ 園児名簿関連
◇ 子ども達の健康について~シンフルエンザ予防など

2012.11.27

11月27日(火) / 秋色あじさい・もみじ紅葉・園内通信


  <セイヨウアジサイ> 初夏に咲いた紫系のセイヨウアジサイが赤みを帯びています
 
  <ガクアジサイ> ↑ 薄紫色だったガクアジサイも秋色に染まりました

お山の中で見つけた秋色に変化した紫陽花。初夏に花を咲かせて以来、もうすぐ12月になるというのにこうして私たちの目を楽しませてくれます。きれいな濃い黄緑色になっているものもあります。

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 ~ 山はみな 蜜柑(みかん)の色の 黄になりて  芭蕉 ~

いま、お山の中は、赤、黄、オレンジ色の世界。足元には落ち葉のカーペットが敷き詰められ、そんな中を子ども達は毎日色とりどりの紅葉の木々のトンネルを通りながらお山を上って登園しています。
園内に何本かあるモミジのうち、固定鉄棒の上を屋根のように広がっているイロハモミジは紅葉をすぎ、最近このような美しい黄色一色に変化しました。この木は、例年と多少発色が異なり本当に鮮やかな色をみせてくれています。

  〔固定鉄棒の上に広がるもみじ紅葉/きいろ〕 ↑

   〔木馬の上に広がるもみじ紅葉/あか〕 ↑
  
     〔午前のお庭あそび〕 ↑

   〔落ち葉をあつめてつくったフカフカのベッドだそうです!〕
 
    〔そっとさわってみたり・・・ そっと寝転んでみたり〕
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本日は、園内通信「お知らせ63」「お知らせ64」(年長児用)をお出ししました。
内容は、
「お知らせ63」
◇ お招き会出演について
◇ 園児の健康について
「お知らせ64」(年長児用)
◇ 園長先生との家庭教育相談について

2012.11.02

11月2日(金) / ルリタテハが産まれたよ!・園内通信

[昨日の朝(11/1)羽化したルリタテハ↘]

  <ルリタテハ>(瑠璃立羽)   タテハチョウ科    学名 Kaniska canace no-japonicum 
                      分布 日本国内   時期 6月~10月
                      幼虫の食べ物    ホトトギス,サルトリイバラ
                      成虫の食べ物    樹液,腐果

10月半ばのこと。昆虫など生き物が大好きな年長児Kくんが、園長室前に植わっているホトトギスの葉裏にいる幼虫を見つけました。ここには毎年知らぬ間にタテハチョウ科のルリタテハの卵がそっと産みつけられるのですが、Kくんはこのチクチクとげのある幼虫を平気で手にして顔を近づけて眺めていました。

初めてこの幼虫を見る方はその姿に大変驚かれるのですが、オレンジ色と黒のツートンカラーにとげのある体は大変個性的です。触ると痛そうですが、実際には痛くもなく毒もありません。毒のあるイラガに擬態しながら、鳥やカエルから身を守って生きているのです。
「飼ってほしい!」というKくんの希望で、食草のホトトギスの葉を毎日2枚ずつ与えながら飼育ケースで育てることになりました。不思議とこの幼虫がチョウになり飛んでいる姿を私もまだ見たことがありません。
 
 ムシャムシャと葉をよく食べる食欲旺盛の幼虫    ちょっと拡大…ムシャムシャ、パクパク・・・
アゲハチョウの幼虫もそうですが、チョウや蛾の幼虫は大変な大食漢。顔を上下に動かしながら弧を描くように綺麗に食べていきます。
 
 向こうにあるのは脱皮した皮。脱皮しながら大きくなり、やがてサナギに変化しました。サナギもゴールドブラウンカラーで美しく、コウモリがぶら下がっているようにも見えます。
毎朝観察していたKくん達がサナギに触れると、グルングルンと激しく回転して身を守ります。その動きがとてもユニークなので子ども達から笑いがでます。
サナギは触れられるととてもよく動きます。土の中の蛾のサナギも同じです。
 
 寒くなってきたので、そろそろ羽化するか、サナギのまま越冬するかが謎でした。僅かですが最近サナギが膨らんできたようにも思えました。上の写真は最後に脱皮した皮、そして横には赤っぽい水分が・・・。そう、羽化したのです!
羽化して羽を広げたら、チョウは最初に体にたまった水分を排泄します。
 
昨日の朝サナギを見ると、ちょうど亀裂部分から抜け出してゆっくり翅(はね)を広げて羽化した直後でした。空になったサナギの殻に最初はしがみついていましたが、そろりそろりと飼育ケースの中を移動し始めました。
ようやく広げた翅の表の色は、名前のとおりとても美しい瑠璃色をしていました。
 
いま満開のホトトギスの花を入れました。ルリタテハの食べ物が樹液や熟れた果物なので、とりあえず昆虫ゼリーを柔らかくして入れてみると早速口吻を伸ばして蜜をたくさん吸っています(右上写真)。
 
 ホトトギスの中を動きまわります。翅を閉じたときの裏の翅は黒っぽい地味な模様で、木の樹皮に溶けこみそうな色をしています。表は瑠璃色が映えて、まるで秋冬の装いにピッタリです。

 十分に翅をひろげたルリタテハ。光の加減によっては、体中がブルーグリーン系のメタリックカラーに美しく光ります。チョウは体を温めるために翅を広げ、太陽の日射しを体中で浴びようとします。

お昼のお弁当前。お庭あそびからクラスに戻る途中の年長の子ども達が、先生とともに園長室に立ち寄ったときでした。今まで翅を閉じていたルリタテハでしたが、子ども達のキラキラした眼差しを受けて、黒っぽい翅はゆっくりと開きだしました。
その瞬間、「わー、きれい!」と子ども達から自然と歓声があがりました。とても嬉しい瞬間でした。羽化したチョウが翅を広げた瞬間は言葉にならない感動を覚えます。

毎日目をキラキラさせて羽化を楽しみにしていたKくんは、ルリタテハが羽化した昨日そして今日、残念ながら体調不良でお休み。
もしもサナギが越冬して来春の羽化となった場合、小学校になっても見に来る!・・と言っていたKくんでしたので、このまま自然にかえすのはどうしても躊躇われます。
何とか来週月曜日までの間、観察しながらルリタテハの様子を見守りたいと思います。
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本日は、園内通信「お知らせ60」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ フリー参観のご案内
◇ 敬老会について
◇ 運動会ビデオについて
◇ 「左京子どもふれあいカーニバル」のお知らせ

2012.10.25

10月25日(木) / センニチコウ(千日紅)・歯科検診・園内通信

  「美山にて」

            <センニチコウ>    ヒユ科     熱帯アメリカ原産 
                           学名 Gomphrena globosa
        

10月後半になるというのに、“かやぶきの里”集落の畑いっぱいに、ピンクや白のセンニチコウが咲いていました。
花から花へ飛び交うクマンバチを眺めていると、幼稚園の春のお庭を思い出しました。
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<年長児歯科検診>
本日午前10時より、山下和夫先生(ヒラノ矯正歯科クリニック)による年長児クラスの歯科検診を実施しました。
一人ずつ約3~4分間、和夫先生と対面して診察を受けます。横には担任と私が補助でつきました。そして診察の途中、歯について良い点、注意すべき点などを個々に話して下さいました。

診察が始まる前は、「まだ一度も歯医者さんに行ったことがないから心配だな~」(虫歯がないため)とか、「ぼくは朝昼晩といつもフロスを使っているからきっと大丈夫」とニコニコ顔の表情など、楽しみ、緊張、ちょっぴり不安などそれぞれの思いがありました。
  
  「しっかり歯をみがくんだよ。そしておやつは1回にしよう、いいね。」
  「これ知ってる?そう、フロスだね。これをこうやって毎日必ず歯の間にとおしてね」
  「よい歯だね。歯に隙間がちゃんとあるし、この調子でしっかり磨こうね」
  「歯垢がついているから、歯医者さんでとってもらおうね」  などなど。

子ども達は、和夫先生が話されたことをお口を開けながらもしっかり理解してうなづいていました。

そして診察後にみんなでお約束!
「毎日食べたら歯ブラシで歯をみがく、そして今日もって帰るフロスを歯間にとおすこと」。
そして、次にみんなへの大切なメッセージ、それは・・・
「お口の中で舌の先はどこにあるかな?舌を置く場所はお口の下ではありませんよ。上あご(上顎)と歯の間の部分に舌をくっつけるように。そうしていると、自然と歯並びがよくなるから覚えておいて下さい」
早速みんなで、上顎の歯のつけ根に舌先を当てて、『タンッ、タンッ』と全員で音を出してみました。その時に舌先のある場所が、本来お口の中で舌が位置するべき場所であると教えていただきました。

そして一番最後に、長い診察時間を待っていることができたご褒美として、恒例のマジックをみせて下さいました。毎年恒例の“ミッキーマウスの絵本マジック”に続き、今回は“ボールを使った不思議マジック”のお披露目もありました。
お口にチャックをして静かに待つ「しーん競争」はどうだったかな!頑張った後の楽しいマジックを観て、笑顔いっぱいの子ども達でした。
10時~12時第三園舎での本日の歯科検診は、こうして子ども達からの拍手とともに終わりました。

*今回は、虫歯よりも、歯垢、咬合(過蓋咬合,反対咬合ほか)についてチェックのあったお子さんが案外おられました。
診断票は明日お持ち帰りいただきますので、今後医院を受診される際に参考になさって下さい。
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本日は、園内通信「お知らせ57」をお出ししました。
内容は、
◇ 園児募集ポスターについて
◇ カプラ教室について
◇ 歯科検診について(年長児対象)
◇ 就学時健康診断日の送りについて(11月)

2012.10.23

10月23日(火) / ススキ(薄、芒)、かやぶきの里・園内通信

   「美山にて」

             <ススキ>(薄、芒)   イネ科    原産地 日本
                             学名 Miscanthus sinensis
       
                   〔京都 美山町 “かやぶきの里” 集落〕

       山は暮れて  野は黄昏(たそがれ)の  芒(すすき)かな     蕪村

由良川(美山川)を渡ると一面ススキの草原が広がり、夕方5時半には美山の周辺は黄昏色に包まれました。
京都と若狭の中間に位置する谷間の集落 丹波“かやぶきの里”は、50戸ほどの集落のうち38戸が茅葺き(かやぶき)屋根でつくられています。
茅(かや)とはススキの意味で、イネ科の植物である草原のススキが茅葺き屋根の材料とされ秋の終わりにはかやがり(ススキの刈り取り)が行われます。
どの季節もとても風情豊かな場所ですが、毎年春と秋に火災予防として行われる放水訓練はこの里の見所の一つとなっています。
今年は12月1日(土)に、放水銃による一斉放水(5分間)が行われる予定です。
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本日は、園内通信「お知らせ55」「お知らせ56」(年長児対象)をお出ししました。
内容は、
「お知らせ55」
◇ 敬老会について
◇ 悪天候の場合の保育について
「お知らせ56」
◇ 月ぐみ 就学時健康診断について

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