« | »

2015.07.17

7月17日(金) / オニユリ・竹コップづくり(7/14記録)・〔体育あそび全学年7/7・水あそび年少児7/9記録分(絵日記リンク)〕

DSC_0336-20150714

************************
  <オニユリ>
  ユリ科 原産地 北海道~九州
  学名 Lilium lancifolium Thunb.
************************
今週の朝、登園してきた年長児Yちゃんが驚いた顔で私を呼びにきました。
『ほら、みてみて!』
強く手を引っ張られながら駆けつけてみると、昨日までつぼみだったところに突然現れた大きな花が下を向いてぶら下がっていました。花びらは強く反り返っています。
『なに?これ』とびっくり眼でたずねるYちゃん。 「咲いたね。オニユリよ」

私自身がYちゃんくらいの頃、初めてオニユリに出会ったのは山を歩いているときでした(オニユリは野原や山に分布)。当時は家で花瓶に飾るユリと言えば大抵が白い鉄砲百合。現在のように多種多様なユリはない時代でしたので、この鮮やかすぎるほどの色と形に子ども心ながら何だか特別なものを感じました。黒い斑点が個性的で強そうな花だと思った記憶があります。ユリだと聞いてまたびっくりしました。Yちゃんもきっとそんな思いで戻って来たのでしょう。

園内には自然に咲く花がいろいろあります。つい先日までは合歓木(ネムノキ)が開花し、下を通った子ども達がピンク色のブラシ状の花を手にして集めていました。どこから落ちてきたかなど子ども達は考えず、ただ自然の贈り物を手にし眺めています。

DSC_0341-20150714 DSC_0346-20150714
石段を上りきって固定鉄棒を過ぎると左手に見えてくるオニユリ。毎年この時季に開花します。オニユリの鱗茎はユリ根として食用に使われます。葉の付け根にはムカゴをつけています。
----------
昨日は1学期終了式を無事終えることができました。降園時、門で子ども達に声をかけて送り出しながら、約三ヶ月間の子ども達の成長をしみじみと感じました。4月雨の初登園の日、涙を堪えていた子、お帰りの時間、まだ幼稚園で遊びたい気持ちが溢れて列とともにお山を下りることを拒んだ年少児のKちゃんTちゃん。私は傘もささずに抱っこでグループ先までお送りした思い出深い入園初日でした。今ではすべての年少児さんが毎日明るい笑顔で園生活を楽しみ、クラスのお友だちを思う優しい気持ちも育っています。
暑い夏の間は自然の草木や樹木と同様に、子どもも更に大きく成長する時期です。ご家庭での楽しいプランとともに、身近なものを絵に描いたり、ものづくりを工夫したり、お家のお手伝いをしたり、また屋外では十分に身体を動かしながら汗をかいて毎日元気に過ごして下さい。年長児さんには園で使用しているマイ縄跳びをお持ち帰りいただきました。ビニール製ではなく、ポリエステルの紐製の縄で豆粒のような取手なのでとても回しやすい縄跳びです。毎日コツコツ練習を続け、広い場所があれば走り縄とびのチャレンジも引き続き行って下さい。
-------------------
竹コップづくり(年長児) 7/14(火)記録
いつか幼稚園でできればと思っていたお山の竹でつくる竹コップづくり。庭師さんに発表会の日にお渡しする七夕の笹のカットをお願いした折に、数本の青竹(三年目以上のもの)を切っておいていただきました。竹の節を使ってカットするとコップ、花瓶、ペン立てなどができ上がります。また横にスライスすると青竹踏みや風情を楽しめるお皿としても使えます。

年長クラスの先生と、前日に少し切れ目を入れてのこぎりの作業がしやすいように準備をしました。勿論、子ども達だけでは難しいので、担任、りょうま先生、私のグループに分けて応援することにしました。また長い竹は分割し子ども達が運びやすいようにしました。ただ、元々の竹の長さを子ども達には見てほしいので、一本は敢えて長いままにして残しました。
DSC_0348-20150714 DSC_0350-20150714
さて、子ども達は大急ぎで朝のお仕度をした後、9時半からプレイルーム前に置いてある竹をグループごとに園庭まで運び上げます。お天気は快晴。数名ずつのグループに分かれて石段を上ります。なかなか真っ直ぐに上手に運んでいます。
DSC_0351-20150714 DSC_0352-20150714
先日の森あそび(ロープで斜面をのぼる/絵日記あり)の時にクラスごとに首にスカーフを巻きました。月Aぐみはオレンジ、月Bぐみは黄色。首に巻いたスカーフは森のあそびではいろんな用途に使用できるので便利です。また子ども達の士気もアップします。この日はクラスの色分けはせずに再びスカーフを巻いて活動中です。
DSC_0353-20150714 DSC_0354-20150714
「よいしょ、よいしょ。」長い竹を力を合わせて運んでいきます。「わっしょい、わっしょい。」何だかお祭りのようでもあります。
DSC_0355-20150714 DSC_0357-20150714
子ども達が園内を長い竹を運んで歩くことなど今までになかったことです。子ども達の顔が凛々しく見えます。今日は子ども達にとってもお楽しみサプライズの活動。先頭さんは竹の中が気になっているようです。肩にかついで「わっしょい、わっしょい。」
DSC_0358-20150714 DSC_0360-20150714
こちらのグループはみんなで肩にかついで上手によいしょ、よいしょ。さあ、きました! カットしていない長いままの竹を運びます。大勢で力強く担いでいます。
DSC_0362-20150714 DSC_0363-20150714
みんなから自然に出てきたかけ声は、「ゴリラだわっしょい!」「ゴリラだわっしょい!」みんなで一斉に声を揃え神輿担ぎさながらのかけ声が響きます。楽しそうだったり、真剣な顔が見られたり、この竹でコップをつくるぞ!という目標を胸に、元気に運んでいきます。
DSC_0365-20150714 DSC_0366-20150714
「ゴリラだわっしょい!」「ゴリラだわっしょい!」。竹があまりに長くてたんぽぽぐみの横をそのまま上に上がれなかったのでバックバック。その後方向転換し、ことりぐみ前を通過しているところです。さて、運び終えたら一旦下に置きましょう。大事に並べるように置いています。
DSC_0368-20150714 DSC_0373-20150714
竹とHちゃん。やった~っと笑顔でピース。さてtomomi先生とchinami先生が竹を園庭の真ん中に運んでいます。
DSC_0374-20150714 DSC_0376-20150714
「みんな見てごらん。長いままの竹はこんな長さがあります」 次に竹の手触りを確かめて触ったり、どこを切るとよいかなど確かめています。
DSC_0380-20150714 DSC_0381-20150714
この間に、先生二人、りょうま先生、私で4グループに分かれ、順番に竹をのこぎりで切っていきました。まだ切っていない子も竹が動かないように一生懸命に押さえみんなで協力して切りました。私も安全第一で子ども達に手を添えながら真剣にのこぎりを使いましたので、残念ながら作業中の様子は一枚も写真に撮れませんでした。

全員がカットし終えたら、細か目のサンドペーパーで竹コップの飲み口をこすっていきます。滑らかに手を動かし暫くするとつるつるになりましたね。上部ができ上がったら次は底もよく磨いておきましょう。
DSC_0382-20150714 DSC_0383-20150714
HちゃんYちゃん。お隣同士でしっかりと磨いています。Yちゃんは上手く飲めるかどうかも確かめていますね。 男の子達も真剣に作っています。
DSC_0384-20150714 DSC_0385-20150714
側面の青い部分はサンドペーパーでこすると傷がつくから磨かないでおきましょう。竹の中は後で水で洗うのでそのままで大丈夫なのですが、中まで綺麗にしたい女の子。
DSC_0386-20150714 DSC_0387-20150714
どう?これで綺麗に磨けたかな?    (右上写真)にあるのはアリの巣。出たり入ったり、子ども達の目はそんなアリの様子にも釘付けでした。
DSC_0388-20150714 DSC_0389-20150714
そろそろ出来上がった頃かな?  お名前が書かれたビニール袋にサンドペーパーと自分の竹を入れ、次はひみつの庭の奥(ハーブコーナー)に一列になって移動しました。
DSC_0392-20150714 DSC_0394-20150714
ひみつの庭の北側のハーブコーナーに大きく育ったレモンバームがあります。手で触るとレモンのような香りが漂います。一人ずつ葉を数枚採って、自分の手の平にのせてパン!と叩くと更によい香りが出ます。叩いたレモンバームの葉を竹コップの中に入れて、次はお水を入れにいきましょう。レモンバームのコーナーで子ども達と葉を摘む作業をしていたので、そこでは一枚も撮影できず。残念。

レモンバームの葉を竹コップに入れ、その上からお水を入れてライオン壁泉のプールに座りましょう。みんなが揃ったら「かんぱーい!!」。暑い陽射しの中、頑張って竹を運び、のこぎりの作業を最後までよく頑張りました。思った以上にのこぎり体験では切り終えるまで真剣に作業をする子ども達でした。竹製の手作りコップで飲むレモンバームの香りのお水はいかが?レモンバームはハーブティーだけでなく生サラダに入れても美味しくいただけます。
DSC_0395-20150714
壁泉のウィングの上に置いた竹コップ。こちらは余分の竹でつくった残りもの。枝をカットした部分がついています。竹は三年以上育ったものが使えます。今春に生えたばかりの竹はまだ柔らかく水分を多く含むため、ものづくりには適しません。
DSC_0396-20150714 DSC_0397-20150714
Kちゃん達。竹コップを見せてくれます。中に浮いたレモンバームの葉。コップの内側も白くて綺麗です。
DSC_0398-20150714 DSC_0399-20150714
竹コップと私、ピース。「私はこんなの」。中を見ると、レモンバームの緑色の葉が浮かんでいます。
DSC_0400-20150714 DSC_0401-20150714
とっても美味しいお水でしたね。無事全員の竹コップが出来上がって、バンザーイ、バンザーイ。 「せんせい、みて。私が植えたアナベルが咲いたのよ」と教えてくれたKちゃん。今、みんなで植えたウッドデッキまわりのお花がとても愛らしく咲いています(6月17日(水) ひみつの庭に花苗を植えたよ!(年長クラス))。

自然の素材、お山の竹を使った竹コップづくりを保育最終日のこの日、思い切って行うことができました。森を走り抜けたり、新たなあそびにも生き生きとチャレンジして活動できる年長児達。一学期最後の思い出に残る取り組みとなりました。
--------------------
さて、こちらは同じ日(7/14)の午後。ひみつの庭の築山です。ママの日最終回(6/30)後も毎日コツコツと芝生について考えお力添え下さったFママ。昨年までは緑色の芝生の上で子ども達が転げまわり楽しんでいた姿をご存知なので、何とか芝生が再生して2学期には子ども達が楽しめるようにとの思いから作業を続けられました。
DSC_0406-20150714 DSC_0402-20150714
庭や芝生が美しい国であるイギリス人のご主人様がいらっしゃるので、緯度の低い日本、ましてや蒸し暑い京都では芝生の育成、管理が難しいこともご存知でしょう。今までは夏の間に庭師さんに芝生を刈っていただいていましたが、いよいよ芝生が生えにくくなった現実を受け、芝生の草抜き、エアレーション、目土や肥料の投入、定期的な芝生の刈り込み作業など手入れの重要さを認識することとなりました。
DSC_0403-20150714 DSC_0404-20150714
造園の方からは年々芝生が生えにくくなると話には聞いていましたが、現実を目の当たりにし時間の合間に調べてみました。その後、ママの日にお母さま方と初めて試してみたエアレーション作業、土入れ、播種を経て尚、種が発芽しにくく新芽が育ちにくい築山中央部分に、最終的に芝生ターフを再度張り込みました。加えて排水が悪く水たまりができやすい下の部分へ再度芝を植え、砂の投入を経て、ようやく芝地の手直し作業が完了した次第です。整理した芝で使えるものはポット苗にして育て、生えにくくなった場所に植え込むアイデアはFママより。先生達も手助けにかけつけてくれました。
DSC_0407-20150714 DSC_0408-20150714
こちらの写真は、築山中央に植えた芝のターフの残りを、水たまりができていつもぬかるんだ場所となる部分に張り、上から隙間を埋めるように砂を投入しているところです。
DSC_0409-20150714 DSC_0411-20150714
最後に、芝の伸び具合を均一に揃えるため、Fママのアドバイスにより新たに調達した手動芝刈り機(芝の刈り幅、刈り高も築山にとってよいタイプのもの)を試しています。電動ではないので音の静かさとコードレスはメリット。幸い築山の傾斜も上手く刈り込めるのでひとまず安心です。
DSC_0322-20150714
こちらは約一週間前の写真。夕方に何とか時間を捻出し、午前に続き作業をされていたFママとともに芝生のターフを植えました。まるで中央にパッチワークを施したようです。Fママがお帰り後、完成した様子がこちらです(芝生中央部分)。こちらは一番上の芝生写真のように今ではすっかり青々と生えそろっています。
DSC_0326-20150714
こちらはひみつの庭前の枕木の小路ですが、枕木の合間に植えたはずの芝生がすっかり抜け去ってしまい土がむき出しになっていました。よく踏み込む場所はどうしても土が固くなり空気、水分が行き渡らなくなります。芝生ターフの残りをはさみでカットしながら、予めほぐした土の上に張っていく作業が完了。こちらも現在は随分芝生が定着し伸びてきています。

「よい芝生に育てるには、とにかく芝を刈りなさい」というイギリスのことわざがあります。動植物を育てるにも人を育てるにも、気にかけ手をかけることが大切であるように、青々とした美しい芝生を維持するには同様に手間暇をかけて愛する気持ちが大切ということでしょう。「芝生を見ればそこに住んでいる人がわかる」とも言うらしいです、と確か仰っていたFママ。他にもまだ課題は残る庭ですが、子ども達の庭であると同時に子どもを囲む保護者の皆様も包んでくれるお山のビオトープガーデンを、この先も大切に育んでいきたいと思います。
DSC_0321a-20150714
 < モンキアゲハ(紋黄揚羽)  学名 Papilio helenus  英名 The Red Helen >

夕方、作業のご褒美のように、横のブッドレアの花に大きなクロアゲハが訪れたのでした。素早くカメラを向けて撮影。恐らくモンキアゲハでしょう。
[モンキアゲハ]
「日本最大級のチョウで、後翅に黄白色の大きな斑紋があるのが特徴である。成虫は前翅長60 – 75mm、開張110 – 140mmほどで、日本に分布するチョウとしてはオオゴマダラやナガサキアゲハと並ぶ最大級の種類である。夏型は春型に比べて大型になる

翅は大きくて幅広く、後翅には尾状突起がある。色は全体的に黒いが、後翅には和名通り大きな黄白色紋があり、黒色系のアゲハチョウ類の中では比較的簡単に他種と区別できる。この斑紋は羽化したばかりの時はほぼ白いが、日数が経つにつれて黄色みを帯び、標本などでは黄色に近くなる〔wikipediaより〕」
----------
撮影記録をアップしました
DSC_0214-20150714
7月二週目は天候が不安定でしたが、幸い雨が止み、また気温水温も心配がなく、全学年ともひみつの庭の壁泉プールで水遊びを楽しむことができました。8日年長児の日は水あそびが始まるや否や急な来客で園長室に舞い戻り。10日年中児の日はことりぐみクラス写真撮影後、9時半~年長児森の探検「斜面をロープで上る(絵日記に一部様子掲載)」の引率のため撮影叶わず。9日年少児の撮影のみ叶いました。
<年少児水遊びの様子はこちら。>絵日記に掲載済み。
DSC_0004-20150714
少しさかのぼり、7月7日エール(株)瀬川指導員による体育あそび(室内で床運動、マット運動・年長→年少→年中)の撮影記録。こちらも絵日記に掲載済み。
----------
少し前、園内や森でヒグラシの声が響いていたと思ったら、今ではアブラゼミの鳴き声が園内に響くようになりました。終了式の朝はたんぽぽぐみの壁で羽化したアブラゼミの抜け殻とセミを暫し観察することができました。

祇園祭も終わり、いよいよ夏本番の季節がやってきます。夏休みを終えて9月、再び陽に焼けたみんなの元気な姿に会えるのを楽しみにしています。皆様どうぞよい夏休みをお過ごしください!

Similar Posts: