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2009.09.07

9月7日(月) / コナラのどんぐりの謎・園内通信

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     <コナラ>  ブナ科  原産地 北海道~九州,朝鮮半島
              学名 Quercus serrata
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                年々大きくなってきたコナラの木
秋の気配が漂う9月になると、このお山のドングリも日に日に大きくなります。カシ,クヌギ,コナラなどですが、まだ今は赤ちゃんどんぐりです。
近ごろ、朝の園内で、また外あそびの最中に、ある場所までやってくると昨日と同じ形のものがポトンと落ちているのに気がついていました。
「あっ、きょうもおちてる」と、気づいて拾う子もいます。今朝も、黄緑色のどんぐりがついたままの枝葉を見つけました。やはり数本が落ちていて、上にあるコナラの木には黄緑色のドングリがいくつも実をつけています。落ちていた細い枝先を手にとって見てみると、どれも同じような切り口でカットされているのがわかります。
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葉をくるくる巻いて中に卵を産みつけるオトシブミなどは、それをチョキンと切って下(土の上)に落とすものがいるように、もしかするとドングリに卵を産みつける「コナラシギゾウムシ」の仲間の仕業かも?と思って調べてみました。
コナラシギゾウムシは9月後半に現れて、どんぐりのほぼ真ん中まで穴を開け、卵を産んだら枝は切り落とさずにそのままぶら下げておくので、これではありません。落とされた枝についたどんぐりをじっくりと見てみると、殻斗(帽子の部分)に小さな穴がほぼ一つずつ開いています。
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   ぼうしの左の方に穴がある            中央に穴が見えます      
どうやらこれは、同じくゾウムシの仲間の「ハイイロチョッキリ」のようでした。
ドングリの中でかえったゾウムシの幼虫は中身をたべて育ちますが、大人は灰色の体をしていて卵を産んだらチョッキリと枝を切り落とすのでこんなユニークな名前がついているとか。なぜ、わざわざ枝を切り落とすのかと言うと、他のゾウムシが同じドングリに卵を産んでしまうと、卵からかえった幼虫が大きくなるための十分な食料が足らなくなるから・・・とのこと。だから先にチョキリと切り落としてしまうのです。このゾウムシのお母さんの知恵には思わず脱帽~です。ドングリを食べて大きくなった幼虫は、殻に穴を開けて出てきた後、土にもぐりサナギになります。
さらに、ハイイロチョッキリは、ドングリの固い殻斗(ぼうし)の上からわざわざ穴を開けるそうで、確かに写真を見ると殻斗に小さな穴が開いているのが見えます(手元のドングリにも穴がありました)。
今朝、年中児の女の子Mちゃんは、「この前に落ちてたドングリは、おぼうしに小さな穴が開いていたよ」と言っていました。ちゃんと気づいているではありませんか。子どもの細かな観察力にも脱帽です。
大事な卵が育つ場所は、固い殻で保護された場所の方がより安全だから・・・。人間でもじっくりと思案しなければ閃かない知恵を、自然界の生き物はすでに知っています。私たちの理解や想像を遥かに越えた自然界の不思議は、他にもたくさんあることでしょう。
自然が私たちに見せてくれる小さなことにも気づき目を見張る子どもたちも、深い自然の不思議そのもののように思えます。実物のハイイロチョッキリに出会えるのもそう遠くないことかも知れません。
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コナラは、ミズナラ(オオナラ)とともに日本の雑木林を代表する樹木。縄文時代からドングリは食用とされ、木は薪や炭の材料、またシイタケのほだ木にも利用される。
昔から、日本家屋では、スギやヒノキなどの軽量材で作った家具が重宝されたが、ヨーロッパではナラ(オーク)に勝るものはないと、家具材やぶどう酒、ウイスキー,ブランデーの樽などに使われている。
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本日は、園内通信「お知らせ44」をお出ししました。
内容は、
◇ 保護者会の内容と補足
◇ 川あそびについて
◇ 北白川幼稚園ママさんバレー部新入部員募集について
   (新入部員募集のお知らせ添付)

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