ドイツ語講読(過去の実施例)

オンライン対応ドイツ語講読クラス  (高校生〜一般)

 ※こちらは過去の内容です。 講師:吉川弘晃

📖テキスト:Katja Petrowskaja(カーチャ・ペトロフスカヤ)のエッセイ集Vielleicht Esther(2014)
※受講生の習熟度に合わせ、その都度、受講生と相談しながら教材を選んでいます(下記)。

<春学期(2022-05-24更新)>

Katja Petrowskaja(カーチャ・ペトロフスカヤ)のエッセイ集Vielleicht Esther(2014)を読んでおります。

彼女はウクライナ生まれの記者ですが、母語ウクライナ語やロシア語ではなく、ドイツ語で多くの評論を書くことで知られています。

東欧が20世紀に辿った複雑で悲惨な歴史を、ドイツ語圏での議論を含めて勉強していくことは、現在の国際情勢を考える上でも重要です。

https://www.suhrkamp.de/buch/katja-petrowskaja-vielleicht-esther-t-9783518424049


<クラス紹介(クラス開設時)>

この授業では、ドイツ語で書かれた様々な文章を読みながら、中級文法や語彙を学ぶと共に、ドイツ語圏文化の豊かさに触れていきます。既に初級文法を一通り学び終えた人を対象としますが、テキストは受講生のレベルに合わせて決めますし、文法の穴はその都度ゆっくり確認していくので、心配はご無用です。授業形式は、基本的には音読・訳読・講師のコメントの三つを繰り返しながら進んでいきますが、希望があれば語彙力のトレーニングなども行います。
①カール・ラートゲン『日本人の国家と文化』(Staat und Kultur der Japaner)
1880年代に「御雇外国人」として来日し、法律や経済の知識を伝えることで日独関係の深化に努めたラートゲンが帰国後に著した日本論の一つです。ドイツ人が明治時代の日本をどのように見ていたのかを学ぶことができます。なお、彼の日本に関する著作は、20世紀最大の社会科学者であるマックス・ヴェーバーにも影響を与えています。
②ドイツ語圏のメディア記事(Der SpiegelやDie Welt)
ドイツで発行されている雑誌や新聞の記事を選んで読みます。中にはインテリ向けに書かれたものが多く、豊富な語彙や言い回しを駆使した文章は一筋縄でいかないことも少なくありません。また、同じテーマでも複数のメディアを読み比べてみると分析角度や論調が違ったりするので、そういった点にも注意しながら読んでいきます。
③その他、エッセイや小説・翻訳
以上の他に希望があれば言ってください。古典から現代文学まで、日本語からドイツ語に翻訳されたものを使って、原文と訳文を比較しながら、日独の言語や文化を楽しく学んでいくというのもありでしょう(例えば『古事記』の翻訳があります)

●これまで扱ったテキストの例
・ドイツ中近世史の入門書『Peter Blickle,Unruhen in der ständischen Gesellschaft 1300-1800』を、オーソドックスな精読スタイルで読みました(2017年6月)。※生徒さんが最初に文章を音読、次に和訳を行い、講師がそれを直したり、文法・語法面での補足説明を加えるというもの
アルトゥール・ホリッチャー(Arthur Holitscher 1869-1941)の旅行記『穏やかならぬアジア:インド・中国・日本紀行』の一編「日本Japan」2019年3月
原発のない暮らし――ドイツの選択 Es geht auch ohne Atomkraft!(郁文堂)(2019年11月〜2020年3月)
Deutsche Welle(ドイツ国営放送局)配信コンテンツ https://www.dw.com
・チェコの歴史学者、ミロスラフ・フロフ(Miroslav Hroch)の、Die Vorkämpfer der Nationalen Bewegung bei den Kleinen Vökern Europas(1968)
      
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