2019年4月から新しく始まる文法クラスや、新しいテキストを読み始める講読クラスがございます。

この機会に是非ご参加下さい!以下、語学クラス(現代語)一覧を掲載致します。

  イタリア語

『イタリア語講読  クラス 
  
月曜18:40〜20:00 講師:柱本元彦

●現在のテキスト:ステファノ・ベンニ『プレンディルーナ』(2019年2月より)
ベンニは、四十年ほど前の処女作以来、本を出せばかならずベストセラーに入ります。ベストセラー作家だけれども実質のある作家と言えるでしょう。短編も多く書いているのですが長編のほうが面白いと思います。なので読んではいなかったのですが、一昨年に出版された最新作の小説『プレンディルーナ』を選びました。昔に比べるとパワーは落ちていますが、相変わらずのベンニ節、二十年以上前に邦訳された『聖女チェレステ団の悪童』と同じような感触の、いつまでも読みつづけたい(残り少なくなるページが恨めしい)小説です。文章は難しくないとも難しいとも言えます。翻訳しがたいところが難関です。パロディとユーモアと風刺を利かせた隠語や造語や語呂合わせが散りばめられ、過去と現在、現実の世界とお伽噺の世界が交差します。想像力をフル回転させて読む必要があるでしょう。ここを乗り越えることが目標ですが、分からないところは飛ばし読みしても面白いテクストだと思います。

 「イタリア語」ブログ記事(山びこ通信より転載) 

講師プロフィール: 柱本元彦(はしらもともとひこ) 
1961年生まれ。京都大学大学院博士後期過程修了。ナポリ東洋大学講師などを経て、現在は大学非常勤講師、翻訳家。訳書にフェッリーニ『魂のジュリエッタ』(青土社)、ランドルフィ『カフカの父親』(共訳、国書刊行会)、カッチャーリ『必要なる天使』(人文書院)、エーコ『カントとカモノハシ』(岩波書 店)、レオパルディ『カンティ』(共訳、名古屋大学出版会)など。
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  ドイツ語

初級/講読とも4月から新規開講となりました。受講希望を受け次第開講となります!
テキストは新しく、受講生と相談して決めていきます。この機会に是非ご参加下さい!

『ドイツ語初級』クラス 
  土曜または日曜の隔週 講師:吉川弘晃

クラス紹介:ドイツ語を学ぶことは、音楽や芸術の理解の他にも以下の三つの効用があります。①混迷のヨーロッパ情勢についての情報を英語圏とは違った視点で入手できるようになる。②名詞の性や格変化といった英語では簡略化されてしまった文法システムを習得することで、他の言語を学ぶ一助となる。③今も昔もドイツ贔屓の私たち日本人の文化(アニメから医学まで)を違った視点から楽しめるようになる。

この授業では、ドイツ語の初級文法を一年かけて学習し、辞書を引きながら簡単な新聞記事が読めるようになるレベルを目標とします。また、大学生・一般の方のみならず、中学生や高校生の方の参加も大歓迎です(大学入試でドイツ語を使いたいという方にも対応いたします)。

『ドイツ語講読』クラス 
  火曜 18:40~20:00(予定) 講師:吉川弘晃

 この授業では、ドイツ語で書かれた歴史に関する文章を読みながら、ドイツ語の文法や語彙を学ぶと共に、ドイツ文化のもつ豊かさに触れていきます。テキストは受講生と一緒に検討していきますが、例えば、近代ドイツ史学の父ランケの『列強論(Die großen Mächte)』を考えています。ランケは「実証史学」という教科書的な説明には収まらぬ歴史家です。というのも、国際政治学が盛り上がる一世紀も前に、国際的視野で歴史を捉える重要性を訴えていたからです。本書に登場するのは、ルイ14世からマリア・テレジア、フリードリヒ大王といったお馴染の王様たち、彼らが織り成す激しくも豊かな時代の波を偉大な歴史家と一緒に感じるひとときを提供できればと思います。

●これまでのテキスト(2017年6月現在)
・ドイツ中近世史の入門書『Peter Blickle,Unruhen in der ständischen Gesellschaft 1300-1800』を用い、オーソドックスな精読スタイルで行われています。すなわち、生徒さんが最初に文章を音読、次に和訳を行い、講師がそれを直したり、文法・語法面での補足説明を加えるというものです。
 しかし、この授業の最大の目的は正しい訳文を作ることではなく、一定のスタイル(今回であれば学術論文形式)のドイツ語の文章を正しく読めるようになることです。そのためには、①論文で頻繁に使われるような表現や語法に何度も触れることでそれらを習得すること、②同じ意味や反対の意味の語彙や表現の組合せに慣れることで文章の構造把握につなげていくことの2点が重要だと考えています。
アルトゥール・ホリッチャー(Arthur Holitscher 1869-1941)の旅行記
穏やかならぬアジア:インド・中国・日本紀行』の一編「日本Japan」。(2019年3月現在

  英語

英文法の復習から大学院入試対策の英文読解のクラスまで。基礎から応用までニーズに合わせて柔軟に対応することが可能です。クラスの様子については、ブログの検索ボックスに「一般英語」と入力してご覧ください。

【新規開講!】英語文法』クラス 
   水曜 11:30〜12:50 講師:浅野直樹

英語を不自由なく読み、最低限の意思疎通ができるようになるためのクラスです。全12回で一通りの文法を学びます。各回とも希望に応じて量を調整しながら 宿題を出します。大学入試に見られるような文法のための文法は無視するので、過去に中学や高校で英語を習ったことがあるけれども苦手だったという方でも安心です。

『英語講読』Aクラス 
  
水曜 10:00〜11:20 講師:浅野直樹
  テキスト:受講生のニーズに合わせたテキストを選んでいます。

【新規開講!】『英語講読』Cクラス
  第2・4土曜  9:10〜12:00 講師:浅野直樹

4月から新しいテキストを読み始めます!
テキスト:Alice’s Adventure in Wonderland
Illustrated by Arthur Rackham-1865


テキストは、受講生の習熟度やご要望に見合ったものを、相談しながら決めていきます。
下記は、それぞれA〜Cクラスで、これまで扱ったテキストの例です。

A ハリー・ポッターを読む> 
あのハリーポッターシリーズを英語で読むクラスです。日本語で読んだときと違う印象を受ける部分も多々あります。原文は意外に大人向けだったりします。

B ドナルド・キーン『日本文学の手引き』> 

C J.S.ミル『自由論』カズオ・イシグロ『日の名残り』、 Essays in experimental logic/ John Dewey (1916)、Eric Hoffer, The Temper of Our Time(エリック・ホッファー『現代という時代の気質』)、Hannah Arendt , The Human Condition(ハンナ・アレント『人間の条件』)(2017年10月〜2019年3月)> 

 

  フランス語

・『フランス語講読 』Aクラス  
  隔週日曜 9:10〜12:00  講師:渡辺洋平 

henri_bergson_02【Aクラス】このクラスでは現在、アンリ・ベルクソン『物質と記憶 Matière et mémoire』が読了間近です。4月からは、アンリ・ベルクソン『時間と自由』(1889)
原題:『意識に直接与えられたものについての試論 Essai sur les données immédiates de la conscienceを読み始めます。
フランス語で難しめの文章を読んでみたい方、哲学書を原語で読みたい方、ベルクソンに興味がある方等のご参加をお待ちしています。
文法事項も適宜解説しますが、簡単な文章はある程度読める方が望ましいです。

(2017年秋、講読開始。2019年2月現在、第4章終盤、読了間近です。

(これまでに読了したテキスト:アンリ・ベルクソン(Henri Bergson)『精神のエネルギー L’energie spirituelle』、「脳と思考 Le cerveau et la pensée」)。

『フランス語講読 』Bクラス 
  隔週土曜  10:30〜13:20  講師:渡辺洋平
  アンドレ・ジッド(André Gide 1869-1951)田園交響楽 La symphonie pastorale』

【Bクラス】このクラスでは、2018年4月からアンドレ・ジッド(André Gide 1869-1951)田園交響楽 La symphonie pastorale』を読みはじめました。初級文法を一通り学んでいれば読み進めることができると思いますので、初級を学び終えて文章を読んでみたい方や学習を再開したい方、原語で小説を読んでみたい方におすすめです。文法事項等も適宜解説します。(2019年2月現在、休止中。再開の予定が決まりましたらお知らせいたします。

(これまでに読了したテキスト:ベルクソン『思考と動き La pensée et le mouvant』「形而上学入門 Introduction à la métaphysique」)

どちらのクラスも、まず受講生の方に音読と訳読をしてもらった上で、意味と分かりにくい文法事項の確認をし、その後内容の解説とそれについての議論に進むという形式をとっています。少し難しめの文章をじっくり読んでみたい、思想書を原文で読んでみたいといった方々のご参加をお待ちしています。

(その他読了したテキストには、17世紀フランスの哲学者ルネ・デカルトの『方法序説』や、2008年にノーベル文学賞を受賞したJ.M.G. ル・クレジオのエッセイL’Africain (2004)がございます

 

  ロシア語

・『ロシア語講読』クラス 
  木曜 14:30〜15:50 講師:山下大吾
4月から、トルストイ『三人の隠者』を読み始めます。この機会にどうぞご参加下さい!

Kiprensky_Pushkinプーシキンなど19世紀ロシアの古典作家の作品を中心に、受講生と相談の上テクストを選択します。
2019年1月からドストエフスキイ『ボボク』を読み始めました(3月読了の予定)。
4月から、トルストイ『三人の隠者』を読み始めます。この機会に是非ご参加下さい!

●これまでに読了したテキスト
プーシキン『青銅の騎士』(2014春〜秋学期)/プーシキン『ジプシー』(2015年秋)/チェーホフの短編(2015年秋〜)/プーシキン『スペードの女王』(2016年度冬学期)『ベールキン物語』の各編(2017年6月〜2018年3月)/ゴーゴリ『鼻』(2018年4月〜9月)/トゥルゲーネフ『猟人日記』の一編「生けるミイラ」(2018年10月〜12月)

文法を一通り学んだことのある方でしたらどなたも受講可能です。ご不安の場合は、どうぞクラス体験をお申込み下さい。

『ロシア語入門』クラス  
受講生募集中です。お問い合わせ下さい) 講師:山下大吾

ナウカ出版の井桁貞義著『名作に学ぶロシア語』を教材に用いてロシア語の初歩を学習します。プーシキンやチェーホフを始めとする19世紀の古典作家のみならず、ブルガーコフなどソビエト時代に執筆活動を行った作家の原典を味わいながら、少しずつ無理なく文法が習得できます。奥深く幅広いロシア語ロシア文学の世界。静かなお山の離れの間で、その豊かなひと時をご一緒できれば幸いです。

※興味をお持ちの方は、学習歴の有無に関わらずどなたも受講可能です。ご不安の場合は、クラス体験をお申込み下さい(曜日・時間応相談)。

  • 「ロシア語」ブログ記事(山びこ通信より転載)

    こちらは、「山の学校ゼミ」の新クラスです。

     【新規開講!】『日本文化論を読む』

    テキスト:新訳『弓と禅』オイゲン・ヘリゲル著/ 角川ソフィア文庫)

    平日、午前中を予定  講師:中島 啓勝、栗山 はるな

    2019年3月末より開始予定!上記のテキストを講読します。興味をお持ちの方は、お問い合わせ下さい。クラス体験も受付中です。