子どもたちの様子を見ていますと、日々「一進一退」といった部分があります。そのような細かな変化(アップダウン)を見ることができるのは、いわば子どもたちとの距離感が近いせいでもあります。


私の場合、クラスの担任の先生に比べ、少し子どもたちとの距離感があります(いつも顔を合わせるわけではありません)。その分、担任の先生とは違った角度から子どもたちの良い点、気をつけたい点が見える利点があります。

とはいえ、私も毎日接するグループの子どもたちのことになると、「離れて見る」目ではなく、「近づいて見る」目を持つことになります。AちゃんとBちゃんが手をつないで来られた!とか、前はちゃんとできていたのに、今はぐずつき気味だ、etc. といった気持ちになることがしばしばです。

この気持ちは、「見つめる鍋は煮えない」という焦りにも通じるもので、一般にはネガティブに受け取られます。でも、「なんとかしたい」、「なんとかしよう」という前向きな気持ちが根っこにあることは間違いありません。

そういうと何ですが、私自身、日々子どもたちと間近で接しておられるお母さんや、クラスの担任の先生の気持ちに近いものを経験できるのは貴重だと思っています(^^)

Aちゃんは疲れ気味だな、何とか励ましたいな、と思いながらも、なかなか有効な言葉がけができないまま、ということはよくあります。安全第一に引率しながら、なおかつあちこちから子どもたちの声がかかります(手や耳がいっぱいあればいいのに、と思います)。

そこへもってきて、あれこれぐずり出すとき、あまり使いたくない手を使うことがあり、それは秘密の小道具です(苦笑)。

たとえば、携帯電話。

携帯電話だと、「お山の上についたらお母さんに電話してあげるからね」と約束し、それを励みに到着した子どもには「かならず」電話するふりをします←ここはお子さんには内緒です m(..)m)

「もしもし、○○さんのお宅でしょうか。・・・」

子どもたちと私たちは、いつもファーストネームで呼び合いますので、電話でファミリーネームを私が口にすると、信憑性がぐんとアップします。

「はい、はい。ちょっとお母さんのことを思い出されましたが、今、お山の上までがんばって登って来られました!・・・・はい、大丈夫です」と、子どものがんばりを強調し、電話の向こうのお母さんがそれを聞いて安心しておられる、という雰囲気を子どもには伝えます。

電話を切って(切るまねをして)、「よかった、よかった。お母さんは「えらいね」って言ってはったよ」と言葉を添えます。

こんな感じで小道具を使ったりせずにも、上手に子どもたちの「やる気がアップ」する、そんなうまい言葉がけができるよう、私も日々修行中です。

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