『ことば』

『ことば1年』       曜 17:30〜18:30 講師:加藤千佳
・『ことば2〜4年』 水曜 16:20〜17:20 講師:加藤千佳
『ことば5〜6年』 曜 16:20〜17:20 講師:入角晃太郎

すべての基本は本をていねいに読むことです。ゆっくりていねいに一冊の本を読み通すことで、本が好きになることを応援します。

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2023年度の各クラス情報(随時更新)

『ことば1年』 
本を読むことを応援する時間です。最初は絵本や紙芝居の読み聞かせをメインに行い、文字が読めるようになった段階で、講読(みんなで順番に音読し、先生が解説を加えていく)に取り組みます。

『ことば2〜4年』
冬学期から読んできた『二分間の冒険』(岡田淳/作、偕成社)の続きから読みます。
緻密な構成によるどんでん返し、読後感のすがすがしさにおいて、抜群の作品です。『二分間の冒険』という題名は、読者の期待を裏切りません。今でも図書館で、子供たちから愛され続けている、岡田淳の最高傑作です。

『ことば5〜6年』
江戸川乱歩『怪人二十面相』(ポプラ文庫クラシック)を冬学期に読んできました。4月からのテキストは決まり次第お知らせします。

  • 「ことば」クラス紹介(福西 亮馬)

     フラココと風ときょう走五時五分  雫(3年生)

    フラココとはブランコのことです。それを春の季語だと紹介したその日は、嵐のような風が吹いていて、大きなクスノキが右に左に傾いでいました。落日はまだ高いところにあり、雲に覆われて白くぼんやりと輝いている時間帯でした。この句は、夕日を見るつもりで園庭の柱時計の方を向くと、五時五分だったことを表しています。そして「春の夕暮れ」という言葉を使わずに、時間でそれを表しています。作者は、新しい学年になったばかりで胸を張っており、うら寂しい日差しの中、ブランコを漕いで、風と「きょう走」しています。前に乗った時よりも少しだけ小さく感じる幼稚園の遊具、往復運動、そして風との対話。

    このように作者によって切り取られた時間は、俳句という形式を通じて普遍性を勝ち得たと言えるでしょう。私自身、この句を忘れないだろうと思います。このように俳句に取り組むこともあれば、最近では説明文を読んで「まとめる」ということもしています。というのも、アンテナを張ってキャッチしたことを自分のものとし、またそれを人にも正しく伝えるために、要約の力は欠かせないからです。インターネットはその時調べるにはとても便利な情報源ですが、一生を通しての情報源となるものと言えば、やはり今も昔も変わらずに本であることでしょう。それなので、本に「何が書いてあるのか?」という解像度を上げるために、そして将来の読書体験において、一生の糧となる栄養を得るためのお手伝いができればと考えています。

  • 「ことば」クラス紹介(高木 彬)
    「・・・では、言葉とじっくり向きあうにはどうすればいいのか。
    たとえば俳句づくりでは、実際に外へ出て、見つけたもの、感じたことなどを、気の赴くままに五七五にまとめてもらいます。そして、この俳句づくりを、春夏秋冬それぞれの季節ごとに数回ずつ実施します。作品どうしを見比べることで、四季を通じた変化を感じることができるでしょう。
    また創作では、構想から執筆・完成まで長い時間をかけて、こつこつと自分の世界をつくりあげていきます。本読みにしても、できるだけ長篇を読んでいきたいと思っています。 どれも気の長い取り組みです。しかし、良き親友は、二三日でできるものではありません。こうした長い時間が、言葉への愛情と信頼を育むことになるでしょう。・・・(全文はこちら)」