2022-02-10 セネカ『倫理書簡集』23.2-3を読む:楽しむことを学べ

山下です。

ラテン語に「楽しむことを学べ」という言葉があります。

背景となる文脈は次の通りです。岩波訳では「喜び方を学ぶことだ。」となっています。

<和訳>
私はなにか私にも君にも役に立ちうることを書こう。だが、君を励まして立派な精神へ向かわせること以外に何を書くことがあろう。立派な精神の土台とはどんなものか、とお尋ねかな。虚妄に喜ばぬことだ。これが土台だと私は言ったが、それは天辺だ。頂上に到達した人とは、自分が何に喜ぶべきか知つている人、自分の幸せを他人の支配下に置いたことのない人だ。(人が思い悩み、心が定まらないのは、なにかを期待して気持ちが突き動かされるからだ。それは手近な期待でも、困難なことを目指していなくても、期待を裏切られたことが一度もなくてもそうだ)。わがルーキーリウスよ、君がまず第一になすべきは、喜び方を学ぶことだ。(高橋宏幸訳、岩波書店)

ラテン語の詳しい説明はリンク先にあります。

>>セネカ『倫理書簡集』23.2-3を読む:楽しむことを学べ