福西です。
下記の講演会を開催します(無料)。お問い合わせはこちら。
日時 令和7年 11月27日(木) 午前10時~11時30分
(質疑応答の時間を設けます)場所 北白川幼稚園第3園舎
講師 山下 太郎(北白川幼稚園長・山の学校代表)
対象 学校教育の現状に関心を抱くすべての保護者
題目 評価あれこれ─本当に大切な評価とは何か─
内容
近年、小学校で「通知簿を廃止する」動きが話題になっています。中学・高校に進むと、「内申書」や「評定平均」といった数値化された評価が、進学や将来に直接関わるようになります。教師にとっても生徒にとっても、そこには大きなプレッシャーが伴います。
しかし、数字や記号で示される評価が、子どもの学びや成長のすべてを語ることはできません。私は長年の教育経験から、試験の点数や模試の合格判定、内申点などは“話半分”に受け止めるくらいがちょうどよいと感じています。というのも、本当に大事なのは、他者との比較ではなく、自分の中の理想に向かって努力する姿勢だからです。
「昨日の自分」と比べ、「未来の理想の自分」に向かって一歩一歩歩んでいく。自分は果たしてその道を正しく歩んでいると言えるのか、どうか。このような自らの「心の評価」に忠実であれば、周囲があれこれお膳立てしたり、他者との比較によって圧力をかけなくても、おのずと学びの果実が得られるでしょう。
教育における最も大切な評価とは、誰かに与えられるものではなく、自分の成長を客観的に見つめ、自らを叱咤激励できる力──学びの自立心──に根ざした「自己評価」にほかなりません。ただし現実には、車社会で「歩くこと」がなおざりにされがちなように、過剰な情報化社会のなかで、子どもたちの「学びの主体性」は年々失われつつあるように危惧されます。
本講演では、幼児教育から中学・高校・大学教育までの幅広い実践をもとに、子どもたちにとって本当に大切な「評価」とは何かをあらためて見つめ直します。さらに、「山の学校」での具体的な実践例を交えながら、子どもたちの「学びの主体性」をどうすれば守り、育て、応援できるのかを、皆さんとともに考えたいと思います。どうぞふるってご参加ください。(山下太郎)

