古典には人間の英知が詰まっています。汲めども尽きぬ知恵の泉に喩えることができます。誰にでも分け隔てなく開かれている泉です。ただ、川の流れのように多くの人の目にもとまる場所にはなく、少し山の奥に分け入らないと見つかりません。はじめて出かける場合は、道案内や道連れがいたほうが心強く、また道中の会話もはずみます。

この道案内をするのが山の学校の古典語クラスです。

大別すると、古文と漢文、ギリシャ語とラテン語の四つのコースに分けられます。古文と漢文は、学校で文法を習ったきり細かいことは忘れた・・・という方もご安心ください。名所を駆け足で巡るツアー型の授業ではありません。一人一人のペースにあわせてごじっくり丁寧にご指導いたします(それぞれのクラスの定員は5名)。

ギリシャ語とラテン語は興味はあるが初めて・・・という方も、尻込みする理由はまったくありません。英語を学んだ人は、これらの言語の基礎にあたる文法の考え方は履修済みとみなせます。たとえば、「三人称単数のときはsをつける」と習いますが、あれはギリシャ語、ラテン語の文法知識と同じです。だから中学生には難しいのですが、大人にはパズルのように楽しめます。

ある程度文法の基礎がわかったら、めでたく古典の泉にたどり着いたことになります。ここまでくればあとは自分で読むだけです。最初はちょっと気後れするという人や、文法は履修済みだけれど、読解のコツが今ひとつつかめないので、それを直伝して欲しいという人。ニーズはいろいろあろうかと思います。現在、山の学校では短い文章をゆっくり読みながら文法の復習をするクラスから、大学の講読に近い内容のクラスまで、様々なご希望に合わせた講読クラスをご用意しています。

山びこ通信では開講クラスのいくつかについて、担当講師の紹介文を掲載させていただいています。ご関心をお持ちの方は、いつでも見学を受けつけています。お気軽にお尋ねください。