オンライン対応 『ギリシア・ローマの歴史を読む』

テキスト:M. Finley (1986), The Use and Abuse of History (2nd ed.), London

(なるべく第2版をご用意ください)

木曜 18:40~20:00(予定。火・金曜以外で応相談) 担当:大野 普希

 斬新な発想と緻密な分析によってギリシア・ローマ史研究に大きな足跡を残した希代の古代史家モーゼス・フィンリー、その円熟期の論考12編を集めたThe Use and Abuse of Historyから、いくつかの章を選んで読み進めていきます。最初に取り上げる“The Ancient Greeks and Their Nation”は10頁ほどの小論ながら、私たちが当たり前のように「古代ギリシア人」と呼ぶ人々にとって「ギリシア (人)」とは何であったのかという根本的な問いを投げかける刺激的な論考です。

 

本書に収められた12篇は全て独立しているので、最初に取り上げる章以外は、特に読む順番は決めていません。ギリシア・ローマ史の個別テーマを論じたものから、歴史学の方法論を扱ったものまで、多種多様なラインナップの中から、受講生の方が興味を持った章を順次読破していきます。適宜文法事項も確認しながら一文ずつ丁寧に読み進めるので、ゆっくりじっくり英語を読みたい方におすすめです。

 随時ご参加をお待ちしております!

授業内容・進め方(準備)

  • 内容

本書はテーマ上独立した12編の論考からなるエッセイ集なので、冒頭から順番に読むことはせずに、受講生の皆さんのご関心に合う章から読み進めていきます。古代史の個々のテーマを論じたものから、歴史と他の学問との関係を考えるものまで、多彩なラインナップが揃っています。

最初に読む章だけは、私の独断で決めさせていただきました。それは、第7章 “The Ancient Greeks and Their Nation” です。「古代ギリシア人にとってギリシア人であるとはどういうことだったのだろうか?」 これはギリシア史を研究する中で私がずっと抱いてきた疑問です。本章はこの疑問に対して解答を与えてくれるものではありませんが、この問いについて考えるための多くのヒントや材料を提供してくれます。また、ギリシア史の概観を与えてくれる章でもあるので、導入として読むのに適した内容だと判断し、最初に取り上げることにしました。

  • クラスの進め方

輪読形式で、参加者が交代に一文ずつ英語を読み上げては、その場で日本語に訳していきます。一番重点を置きたいのは、英語を正確に理解することです。一つ一つの単語の意味や構文について皆で納得いくまで議論しながら少しずつ理解を深めていくことが目標です。そのため、とてもゆっくりしたペースで読み進めることになると思います。最初は一回 (90) 1頁くらいかもしれません。そのうえで慣れてきたらペースを上げたり、取り上げられている歴史事象や人物について補足説明をしたり、といったこともしていきます。こういう進め方なので、歴史の専門知識がない方や英語を多読することに自信のない方でも参加大歓迎です。

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