ラテン語初級講読C

前川です。

(先週と先々週は都合により休講でした)

昨日は『ルキリウスへの手紙』25書簡の5〜7節を読みました。自分をコントロールできるようになるまでは第三者の視点を持ちなさい、という考え方は現代でもそのまま通用します。

今日の一文。
Omnia nobis mala solitudo persuadet.
「孤独は我々にあらゆる悪を唆す」
自分自身への撤退を告げるストア派の立場からみると「?」と思わせる言葉ですが、人間の社会的性質を表しているということができるでしょう。他に「誰でもいいから他者と共にいることがより満足をもたらす」という言葉が今日の部分には出てきましたが、これも同じことを述べています。

今日の小ネタ。

『古代ローマ帝国 トラベルガイド』(創元社)を紹介しました。紀元300年に発行されたローマの観光ガイドブック、という設定です。翻訳物で、写真がなく全てイラストなのが残念ですが、当時なら現存しているものなので、現代の遺跡写真ではまずかったのでしょう(笑)

次回は続きから、26書簡へ入ります。