「ラテン語初級講読B」──山びこ通信より(2008.11)

『ラテン語初級講読B』(担当:前川裕)

「ラテン語初級講読B」は、セネカの『ルキリウスへの手紙』を引き続き読んでいます。たまたま取り組んだ第13書簡が長いものであったことや、新たに一人加わって3名となったこともあり、文法事項等も確認しながらゆっくりと読み進めています。Loeb叢書のテキストで、1回あたり15行前後を目安としています。

第13書簡は、「根拠のない恐れについて」というテーマでした。恐れは全て人間の頼りない精神から起こるものであり、心の平静こそが重要なのだ、というストア派の主張がよく表れている文章でもあります。セネカは簡潔な文で書き進めることが多いのですが、時に長い文もあります。しかしそれらも複雑ということはなく、初級文法を終えた方なら十分読み解ける程度でしょう。

冬学期も引き続き『ルキリウスへの手紙』を読む予定です。書簡単位で読み進めますので、途中からの参加も問題ありません。ご参加をお待ちしています。

(前川 裕)