漢文クラス(2011/12/12)

今回は、蘇軾「孔北海賛」を読み終え、曹植「洛神賦」を読み始めました。

曹植は『三国志』の英雄・曹操の子で、唐代以前の最大の詩人とも言われるほど、文学においては名高い人物です。
「洛神賦」は、その代表作のひとつで、曹植が都から自分の封地へと帰る途上での、洛水の女神との出逢いを描いています。

この「女神との出逢い」というテーマは、戦国時代の楚の宋玉という詩人が作った「高唐賦」「神女賦」をモチーフにしています。
そのため、曹植が意図して宋玉の作品から字句を引用することがあり、そこに彼の古典への造詣の深さと先人への敬意を感じることが出来るでしょう。

むろん、それを味わおうとする我々にも、一定の知識が要求されることになりますが、そこは「予習」でカバーしましょう。
とはいえ、独力での予習にも限界がありますので、今回は心強い助っ人にご出馬を願いました。

曹植の時代から数世紀後、梁の昭明太子(蕭統)らによって『文選』が作られると、歴代文学の名作に並んで、「洛神賦」が収められました。
唐代初頭に李善が『文選』に注を作ると、「『文選』と言えば李善注」というほど、両者は切っても切れない関係になります。
「古典の注釈もまた古典」というように、李善注は『文選』を読む際には不可欠なものとなっていきました。

そこで、我々も李善注の力を借りながら、「洛神賦」を読んでみることにしました。
そうすることで、「洛神賦」の理解に一助となることはもちろん、先人が古典を読んできた際の態度にも近づくことができるでしょう。
予習はたいへんかも知れませんが、ゆっくり、しかしじっくりと読んでいけたらと思います。

木村