11/24 しぜんA「狩人たち」

今日のしぜん日記は、F.Y君が書いてきてくれました。

鴨川で、10匹以上の魚や、ドンコ(淡水のハゼ)、手長エビ、たにしを捕まえ、
自宅の水槽に移して飼おうとしたときの出来事についてです。

<水そうにいれたはずのさかなはいっぱいいたのに、急に少なくなっていて、なんでだろうとよくみると、元々その水槽でかっていたイモリがでてきて、口のところをみたら、何か食べていました・・・>

ドキドキした出来事を夢中で書き留めた様子が、2枚の用紙の裏表を使って書かれた絵と文章から伝わってきました。タニシの食べるコケが、美味しそうに見えます^^
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さて、陽光に恵まれたこの日は、早速、前回できなかった「竹とり」へ出かけることとなります。
その前に、見せたいものがあって、まず、みんなを園庭へと誘いました。

石段を駆け上がり、園庭のジャングルジムによじ登ると、眼下の斜面に広がったもみじの葉が、陽光に透けて、まばゆく輝いています。

しばし、赤と青のパノラマを堪能した後、チューリップの花壇を経由、チューリップと一緒に植えたアネモネの葉が成長してきている様子を確認し、いよいよ竹林へと続く脇道へと進んでゆきました。

一歩踏み込めば転がり落ちてしまいそうな急斜面が目の前に広がりますが、その手前に、ひときわ青々とした竹を見つけました。見上げると、天にも届きそうな高さです。

「先生、これが切りやすそう」
U君が言う通り、斜面からも離れており、みんなで周りを囲むスペースがあります。
それは、表面に白い粉をふいた、若そうな竹でした。

若い竹は、水分が多いので乾きにくく、工作には向かないことを承知していましたが、
既に狙いを定め、心がひとつになっているのを感じたので
「よし、とにかく、試しに切ってみよう!」
と、みんなに声をかけました。

それに私自身の中にも、まだ年数が経っていない竹に対する申し訳なさの一方で、何かその勢いのある生命力に立ち向かってみたい、というような気持ちが芽生えてくるのを感じていました。

全員に軍手をはめてもらうと、まずは隊長のU君から、のこぎりで切り込みをいれてもらいました。
硬くカーブした竹の表面は、何度か刃を滑らせていなしましたが、ようやくとっかかりをつかむと、「ギコギコギコ…」と、手応えのある軽快な音が聞こえ始めました。
「次は僕!」競るようにして、F.Y君、H君、T.Y君が、次々にバトンタッチしてゆきます。

ある程度切り込みが入ると、竹は、今度はのこぎりの刃に全体重をのせて、切られることを拒みはじめます。刃がぴくりとも動きません。
そこで私も、竹を押さえる手に力を入れて、切り口を広げる方向に、グッとしならせます。
のこぎりのバトンタッチを繰り返しながら、そのような攻防が、しばらく続きました。

ようやくあと皮一枚、という所までたどり着くと、みんなの中に緊張感が走ります。
「倒れそう」
「どっちに倒れるかな・・・」

私が竹を抱きかかえるようにして手前に引きながら、U君が最後の刃を入れると、竹はついに「ドスン」と音を立て、私のすぐ足元に、垂直に落ちました。
「うわ〜!」
「やったー!」
と歓声が上がります。
「先生の足の上に落ちたら大変だったね〜」
というU君の言葉に、ゾクッとしました。
「ほんとうだね〜・・・」

しかし、まだまだ緊張が続きます。
「どうしたら、倒せるかな・・・」
「どっちに倒そう・・・」
みんなで相談しながら、自重で立っている竹を何とかして寝かそうとしますが、周囲の木の枝にもたれ、なかなか言うことをききません。
揺すぶるたびに、竹は激しくざわめきます。

そこで、根本の方を、抱きかかえて持ち上げながら、徐々にずらしてゆく方法をとります。
だんだんと寝そべってきた竹に、みんなも手をそえます。
「バサバサッ」と音をたてて、とうとう竹は、身を横たえました。
はるか上空に見えていた、細い先の方や、細かい枝振りまでが、今は目の前にあり、それらをみんなで眺めました。
断面はしっとりとして、いい香りがしました。

さて、ここからどうしようか、と考えていると、U君が、
「弓矢をつくれるんじゃないかな。」
とつぶやきました。
「あ、それ、いいね!」
一年生も皆、賛成のようです。
今度は各自がのこぎりを手に持ち、斜めにつきだした枝の根元に狙いを定め、切り始めます。
幹に比べ、格段に細いとはいえ、なかなかの手強さです。

「ここから音が聞こえるよ」
U君が、のこを引く音が幹の切り口から聞こえてくることを発見しました。
そして、幹をかなづちで叩くと、「こーん・・・」という高い音が山の中へ響き渡ります。
竹で、楽器も作れそうですね。

みんなで竹を取り囲んでいると、通りがかった園長先生が、
「これ・・・採ったの?」
と、目をまるくされていました。
「なんだか『採った』というよりは、『仕留めた』という感じやねぇ!
大きな魚でも解体しているみたい。」
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そう言われてみると、本当にそんな気がしました。(写真は「仕留めた」竹。全長10mあまり。)

さて、枝を一人2〜3本切り落としたところで、「かいが室」に運び、さらに細かい枝葉を切り落とす作業が続きました。部屋に、竹の香りが充満します。
ようやく、つるんとした一本の枝になったものを、少しだけしならせ、両端にヒモを渡すと弓の完成です。同じ材料で矢も作ります。
U君、T.Y君、F.Y君とも、次々と、弓矢が完成してゆきました。弓を肩にかけ、矢を腰や背中に刺す姿は、まさに狩人。
U君が段ボール紙で作った的めがけて矢を放ち、「ドスン」と命中させてくれました。

ところでH君はといえば、弓矢は作らず、「杖」を作りました。
そのままの枝ぶりを生かした工作です。
彼が澄ました顔をして、杖を「トン」と立てて見せると、背丈より少し高い位置に扇型に枝葉が広がり、妙に様になったその姿が、何か、聖職者のように見えるのでした。

今回、A.Y君は残念ながらお休みでしたが、また、みんなで工作にチャレンジしましょう。