岸本です。

今日も『人間失格』を読みましたが、それに入る前に先輩と後輩の良い関係が見られました。

クラスの前、ある生徒さんは学校で課されたレポートに取り組んでいました。
課題を設定して、その原因と現状、その問題点と解決法を提示し、考察するというものでした。
生徒さんは、問題点と解決法がなかなか考えつかないようでしたが、先輩にあたるもう一人の生徒さんがそのレポートを読んで、いろいろな問題点を指摘してくれました。
それを基に、その生徒さんは解決策を考えることが出来たようです。
自分で書いているときは気づかないものですが、他の人に読んで指摘してもらうと、案外すぐにわかることがあります。
レポートを書いていた生徒さんにとっては、貴重なアドヴァイスであり、経験でもあったでしょう。
時間がかなり食い込んでしまいましたが、先輩から後輩に教えるという関係が見られたのは良かったと思います。

今日読み始めた『人間失格』の場面は、自殺未遂を犯した葉蔵が酒におぼれ喀血したところからでした。
その際、薬屋の未亡人と懇意になり、彼女の勧めでお酒をやめるためにモルヒネに手を出すようになったのです。
モルヒネがお酒よりも「不潔」なものであることに気付いたころには、既に彼はモルヒネ中毒になっていました。
悪いとはわかっていても、やめられない葉蔵。
最後の手段として、子どものころから恐れていた父親に手紙を出して助けをもとめるのですが、返事は来ませんでした。

読みまわしながら、「ひとの暗示に実にもろくひっかかる」性格というのが議論になりました。
「ダメ」と言われたことを、ついやってしまう。
誰でも持つ気持ちですが、麻薬という「絶対ダメ」なものまでやってしまう葉蔵の弱さが、表現されている部分ですね。
麻薬が悪いものだとわかっていても、やめられないところにも、その弱さが見られると思います。
来週は、いよいよ、葉蔵の人生の顛末を読み進めていく予定です。

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