岸本です。

今日から、太宰治の『人間失格』を読み始めました。

『人間失格』は、生徒さんから提案のあったものです。
なかなかの選択をしたものだと感心しますが、いきなり読み始めるには難しい作品でもあります。
そこで、まず最初に作者について、作品の背景について、登場人物や構成について、簡単な紹介をしました。
そのあとで、読書「前」感想文を書いてもらいました。
とはいっても、感想文とは名ばかり、この作品の内容を推測するものです。
特に、「何を以って『人間失格』なのか」という問題を考えてもらいました。
この作品を発表したその年に、著者である太宰が自殺したということを先に説明したこともあってか、「自分を苦しめる」、「生きることをあきらめる」といった答えが見えました。
さて、実際に読んだ後、その「読書前感想文」はどのように変わるでしょうか。

今回は「はじがき」と「第一の手記」を読み進めました。
「はじがき」では、手記を書いた葉蔵の三枚の写真について、「気味悪い」という感想を、「私」が様々な表現で記していました。
微妙な気持ちや感情を的確に表現する方法は、ぜひ真似してほしいですね。
「第一の手記」の今回読んだ部分は、少年時代の葉蔵の、世間や他人についての思いがつづられていました。
子供ながらに、人の営みに疑問を持ち、他人を理解できない恐怖から道化を演じるという点は、生徒さんには共感しづらい部分もありましたが、この点が今後葉蔵の人生にどのような影響を与え、「人間失格」にしてしまうのか。
このことを頭の片隅において、これからこの作品を読み進めていこうと思います。

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