9/6 中学ことば

岸本です。

秋学期が、このクラスでも始まりました。
初回は、「夏休みについて」の作文を書いてもらいました。
しかし、ただの作文ではありません。

「夏休みの思い出」という作文なら、中学生なら今まで書いてきたことでしょう。
そこで、今回は「夏休みについて思うこと」というテーマを設定しました。
例えば、夏休みの期間が長いのかどうかや宿題の量の多寡について、自分の思うことを書いてもらうのです。
ここで大事なのは、その主張の根拠も添えるということです。

ある生徒さんは、「夏休みが必要なのか」を考えてくれました。
その理由として、部活が長くできるので上達が早い、復習ができる、家族旅行ができるなどでした。
それについて、私からは「夏休みがない方が、先生に質問ができるのではないか」といった反対の質問をすると、「先輩や友達に聞ける」とちゃんと答えてくれました。

もう一人の生徒さんは、「二学期制の夏休み」を考えてくれました。
彼によれば、二学期制の夏休みや冬休みは、学期の途中にあるので、けじめがつきづらいのでもっと短くして、代わりに秋休みや春休みを増やしたほうがよいというものでした。
反対意見を述べる私は「夏休みがある時期は、暑くて勉強できないのではないか」と尋ねると、「最近はクーラーがある学校もあるし、そもそも部活をしている方が暑い」と反論してくれました。

きちんと根拠を述べ、また反論もしっかりとしていた点が良かったですね。
来週からは、本を一冊決めて読み進めたいと思います。
生徒さんからは、シェークスピア作品や『罪と罰』などが挙がりました。
いろいろ話し合った結果、太宰治の『人間失格』が第一候補となりました。
次週、私が用意しますので、それを読んでいければと思います。