1119 数学高校

浅野です。

今回も三人三様の取り組みをご紹介いたします。

Kさんは「三角関数を学校で習っていて、頑張れば何とかわかるところと、何が何やらわからないところがあって、どこから手を着けてよいかわからない」と現状を説明してくれました。

前回までに弧度法やy=cosθ, y=sinθのグラフについては一通り理解してくれていたので、その次のy=tanθのグラフが変な形で意味がわからないとのことでした。sinやcosはきれいな形なのにtanは漸近線があったりしますからね。グラフというものは値を一つずつ座標に書き込んでいくとそうなるというのが基本ですから、そのようなものだ説明したら一応納得してくれました。

その次は加法定理ですが、そもそも何のためにこうしたことをするのかわからないとのことでした。その質問に対しては、例えば今まではsin75°なんて求められなかったのに、加法定理を使ってsin(30°+45°)と考えると求めることができると答えた上で、これから学校で習うであろうことは全部この加法定理の応用であるくらいにゆくゆくは大事になる公式だと予告しておきました。

それからこちらで用意した三角関数の問題プリントを渡しました。時間の都合でその確認まではできませんでしたが、ちらっと見た限りでは弧度法などは理解できているようです。

Cさんはしばらくベクトルです。基礎的な問題を見てすぐに手を動かすことができるようになることが課題なので、空間ベクトルの範囲でそのような問題を用意してきました。すると順調に進めてくれてはいたのですが、やはり三元一次方程式といったやや複雑な計算でミスが目立ちました。考え方は完璧だっただけにもったいないです。代入法で解こうとするとよいと以前に助言したことは守ってくれていました。

Aさんはベクトルの応用問題を解いていくことで、若干の苦手意識を払拭しつつあるところです。前回にベクトルの存在範囲の問題に苦戦していたので、その問題をいくつか集めてきました。

前回には表面的な解説しかしなかったためか、今回も同じような問題に悩んでいました。そこでもっと本質的な解説をしました。内分点の公式に持ち込むというのが表面的な解説ですが、内分点の公式の由来を探るとベクトルの存在範囲の問題でも応用がききます。そうしてこれまでよりも深く理解してくれた後では、同種の応用問題も解くことができていました。