『赤毛のアン』を読む(西洋の児童文学を読むB、2022/6/24)(その1)

福西です。

『赤毛のアン』(モンゴメリ、村岡花子訳、新潮社)を読んでいます。

読んだ個所は、p49~56です。第3章を読み終えました。

 

マリラに名を聞かれ、アンは、「コーデリアと呼んでほしい」と頼みます。マリラはあっけにとられ、本当の名をたずねます。

アンは、AnnではなくてAnneのアン・シャーリーだと答えます。一方、マシューはそそくさとその場から離れます。

アンは夕食を食べません。絶望のどん底で、喉を通らないのだと。仕方なく、二階の寝室に通されます。アンはマリラにいささか悪態をついた後、泣き疲れて眠ります。

マリラはマシューと話し、明日スペンサーさんにきっちり話をつけ、アンを孤児院に返さなければならないと言います。当然と言えば、当然です。

ですが、アンの魅力にとりつかれてしまったマシューは、乗り気でありません。

マリラが「あの子がわたしらに、何の役にたつというのか」と言うと、マシューは「わしらのほうであの子になにか役にたつかもしれない」と言う始末。この(無口な)マシューの発言は、この作品の大きな要となっています。

しかし現実的なマリラは、マシューに反発したままです。

マリラは今日、アンにだけでなく、マシューに対しても「驚いた」のでした。

(その2)に続きます。