『ロシア語講読』クラス便り(2022.02)

山びこ通信2021年度号(2022年2月発行)より下記の記事を転載致します。

『ロシア語講読』

担当 山下 大吾

 当クラスで現在、ロシア詩の講読に取り組んでおります。受講生はこのクラス開講以来継続して受講されているTさんに加え、しばらく休会されていたNさんが春学期から復帰されお二方となり、読後の感想や質問などの飛び交う以前の活気あふれる雰囲気が戻って参りました。文法的読解のみならず、ヤンブやアナペストといった韻律や男性韻、女性韻の脚韻など、詩ならではの特性にも十分気を配りながら講読を続けております。
2021年1月から取り組み始めたJulia Titus編集のロシア詩読本は9月までに読了し、現在はNさんのリクエストで、小説『ドクトル・ジヴァゴ』の作者としても知られるパステルナークの詩を読み進めています。底本はDimitri Obolensky編纂のロシア詩選集とし、この先ヴャチェスラフ・イワノフやマンデリシュタームなど、上掲Titus編の読本に未収録の、主に20世紀の詩人を取り出して講読の予定です。またTさんのリクエストで、息子アンドレイが『惑星ソラリス』などの映画監督として知られる、アルセーニイ・タルコフスキイの作品にも取り組む予定になっております。文法を一通り学習された方でしたら参加可能ですので、ロシア詩のみならずロシア語・ロシア文学に興味を抱かれる方々のご参加をお待ち申し上げます。