『クローディアの秘密を読む』(西洋の児童文学を読むC、2021/6/10)

福西です。

『クローディアの秘密』(カニグズバーグ、松永ふみ子訳、岩波少年文庫)4章の、受講生の要約です。

Cクラス(中学生)

Y.M.さん

二人は早朝からの危険な時間を努力して過ごしていた。人でにぎわうようになると、群衆のほんの一部になれる。クローディアは、美術館のことを勉強することにする。ジェイミーが選んだイタリア・ルネサンスの広間は、やけに混雑していた。そこには優美な天使像があった。クローディアは、あの小像が気になり、新聞を手に入れる。そこには、天使の像は、安くで買い入れたものだが、有名なミケランジェロの作品の可能性が高く、注目を浴びているということが書かれていた。また画廊の元はフランクワイラー夫人の邸宅にあった美術品だった。新聞の記事には、早くも二人の行方不明のことものっている。だが、そこには目を向けていなかった。そして、クローディアたちは小像の作者をはっきりさせてみせ、このことを追求することにする。天使の像は、クローディアの心をときめかせた。

「群衆のほんの一部になれる」というところに、作者のメッセージが隠されています。大都会では、人は自分以外のことに関心を持たないのだと。

それは4章の最後の文章とつながります。

ジェイミーも、クローディアも、グループのそばにいながらけっしてその一部にならない技術を身につけました。(人によってはね、サクソンバーグさん、一生かかってもそれができるようにならない人もいれば、それがうまくなりすぎる人もいるものですね。)

他人になりすます技術は、よく使えば役者になりますし、悪く使えば詐欺師になります。カニグズバーグは『800番への旅』という別の作品で、「服を着るようにふりをすることと、自分らしさの問題(他人の思う幸福と自分の思う幸福)」をテーマに書いています。