2021-05-28 古典との対話

山下です。

講習会でラテン語を教えています。

ラテン語を学ぶ目的は人それぞれですが、私のクラスの場合、原典講読を目標に取り組んでいます。

文法を終えた人は、講読に進みます。

今読んでいるのは、ウェルギリウスの「アエネーイス」、キケローの「老年について」と「ピリッピカ」、セネカの「倫理書簡集」と「人生の短さについて」、カエサルの「ガリア戦記」です。

ラテン語学習は現代語と違って会話でなく読むことに重きが置かれるのですが、その読む行為とは古代の作家と対話することであり、語彙や文法がわかっても一筋縄で読めないところが面白いところです。

あなたの言いたいことはああなのか?こうなのか?とこちらから問い続けないと作家は心を開きません。

実際に会ったことはなくても、「どこか手をつないでいるという実感」(たしか小林秀雄がこう表現)を得て、目の前の作者と対話している気分になれたら、それ以上何を求めるだろうか、ということです。

山の学校では、古典ギリシア語・ラテン語、漢文をはじめ、「古典」作品を読むクラスが目白押しです。

関心のある方はお気軽にお問い合わせください。