2021-03-10 「真似ること」の補足(2)

山下です。
巻頭文「真似ること」の補足その2です。
毎日幼児と過ごしていると、色々な意味で怖いなと感じる場面が多々あります。
子どもたちは黙って真似をするからです。それは好奇心でそうするのではなく、大人のすることへのあこがれが根っこにあるため、です。
自分が正しく自分を律さなければ、ちょっとした油断でそのあこがれを壊すことになりかねません。
「脚下照顧」という言葉は重いです。卑近な例で恐縮ですが、自分が靴のかかとをふんでいては子どもに靴をそろえよとは言えません。
これは個人の話です。
公の話に関連付けて言うと、子どもたちが信じるに値する社会を今の大人が責任をもって築かなければ、子どもたちは希望をもってそれを「真似ること」ができなくなります。
私は大学で教えているときから、投票先は何党でもよいので選挙には必ず行くようにと言い続けましたが、理由はよりよい社会を築く大前提が高い投票率にあると信じるからです。