「はてしない物語」を読む(2019/11/7)

福西です。

『はてしない物語』(エンデ、上田真而子ら訳、岩波書店)を読んでいます。

全体の折り返し地点です。

バスチアンがいよいよ物語の中に入り込む、「ⅩⅢ 夜の森ペレリン」の途中まで読みました。

それまでのファンタージエンはなくなりました。ただ一粒の砂を残して。そこは居心地のよい真っ暗な世界でした。

バスチアンは幼なごころの君にモンデンキント(月の子)という名前を付けました。そしてバスチアンが最初に願ったことは、「モンデンキントを見ること」でした。

そこで、砂粒から光が生まれます。バスチアンが砂ではなくて種子だと言ったからです。

光の植物が成長し、あたりをとりまく闇をみるみるうちに覆っていきます。こうしてバスチアンはモンデンキントの顔を見ることができました。彼はその二人の世界に「夜の森ペレリン」と名付けます。するとモンデンキントが姿を消します。バスチアンは悲しみますが、アウリンを通じて、彼女がこれからもずっとそばにいてくれるのだと感じ取ります。

モンデンキントは、バスチアンが願えば願うほど、新しいファンタージエンは豊かになると言いました。それを信じ、バスチアンは、これからつぎつぎと自分の願いをかなえていくことになります。

アウリンにはこう刻まれています。

汝の 欲する ことを なせ

と。物語の中で生まれ直したバスチアン。さて、次に何を願うのでしょうか?

「行きて帰りし物語」の後半のスタートです。

 

途中からの参加も歓迎いたします。ご興味のある方は、ぜひ。