「はてしない物語」を読む(2019/5/23)

福西です。

『はてしない物語』(エンデ、上田真而子ら訳、岩波書店)を読んでいます。

調べた語句を、読む前に発表してもらっています。『はてしない物語』には、かっこいい(けれどもむずかしい)表現がいくつもあります。辞書を引くのは大変なことだと思います。それを一生懸命にしてきてくれる受講生たちの熱意には、毎回、頭が下がります。ぜひポジティブな経験として積み重ねていってください。

「Ⅲ 太鼓の媼モーラ」の半分(p69-76)を読みました。

アトレーユが愛馬アルタクスに乗り、ファンタージエンをほうぼう旅します。そして各地の住人から、幼なごころの君の病を治す情報を聞いて回ります。けれども、みな知らないと言います。

そのころ、アトレーユは夢に何度も赤い牡牛を見ます。

アトレーユは、ハウレの森で、虚無に体を食われた樹皮トロルたちに出会います。彼らに案内してもらい、高い木のてっぺんから、森の向こうを眺めます。そして「虚無」を目撃します。

「目が耐えられなくなる何か」という表現に、受講生たちと「ブラックホールみたい」という印象を持ちました。

じっと目を開けていることができず、アトレーユは木を降りるやいなや、虚無の来る方向とは反対に逃げます。それから、虚無を恐れながら眠ります。

そのとき、夢の中の牡牛が言葉を話します。「モーラという亀のところへ行け」と。

 

次回には、悲しいシーンがあります。ちょっと涙が出るかもしれません。