福西です。新しいクラスです。よろしくお願いいたします。

このクラスでは、『無限論の教室』(野矢茂樹、講談社現代新書)を読みます。全部で十二章あります。一回一章ずつ読むペースで、春学期での読了を目指します。

第二章を音読しました。(第一章は以前読みました)

「アキレスと亀」というゼノンのパラドクスがテーマでした。

アキレスが点O、亀が点Aにいるとします。アキレスが点O→点Aに動く間に、亀も少しだけ先へ動いています(点A→点B)。そしてアキレスは点Bにたどり着きます。けれどもその間に亀はまた少しだけ動いています。(点B→点C)。これを繰り返すことが無限に続くので、「アキレスは亀を追い越せない」という理屈です。

テキストの登場人物(学生)が、「収束する無限級数があることをゼノンは知らなかったから、パラドクスに思えたんですかね」というと、登場人物のタムラ先生が「それをじっくり考えるのが、今日のテーマです」と言います。

無限級数というのは、パターンに沿った無限の足し算のことです。収束とは有限のある値に限りなく近づくことです。

簡単のために、アキレスの速度を亀の2倍とし、最初の間隔を1として計算すると、アキレスのたどる距離は、

S=1+1/2+1/4+1/8+…=2

となります。(計算は2S-Sで求められます)。2に収束するのだから、ゼノンのパラドクスはおかしい、というのが一つの考え方です。

もう一つの考え方は、アキレスの運動を自然数と対応させます。(通過する点Aを1、点Bを2、点Cを3…と数える)

そして、自然は無限に存在します。

よって、アキレスの運動には終わりがない、という(屁?)理屈です。

「アキレスが亀に追いつくこと」を「アキレスが1、2、3…と自分で実況中継すること」と置き換えているのがポイント(トリック?)です。「その実況中継は終わらないでしょ? それが終わった時=追いつくときなら、追いつかないということでしょ?」というわけです。

E君が、「ゼノンはなんでこんなことを考えたんでしょうか?」という、いい質問をしてくれました。

私も知らないので、宿題としました。

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