『白い盾の少年騎士(上)』(トンケ・ドラフト、西村由美訳、岩波少年文庫)を読んでいます。第1章の5を読みました。

担当のHさんのまとめです。

【要約】
西の王子はクラトンに、エヴィラン王への言づてをたのむ。そして、身を守るため、みなに別れを告げ、出発する。

【共感したところ】
p70「そなたの王は、わたしの父、ウナーヴェン王だ。」

p71「そなたはまちがった選択をしたのだ。」

p73「あの赤い盾の騎士たちを信用しません。」

p73「あの騎士たちにむだ話をするのは、そなたでなくてはなるまい。それはそなたにうってつけだ。」

p75「ぼくは、ウナーヴェン国のことをぜったいに忘れません。そして、イリディアン皇太子のこともぜったいに忘れません!」

【好きな表現】
p70挑むような口調

p75ティウリの目と同じことを語っていた。

p76善のがわ

p77とてもひとことでは終わりそうもないと思われた。

イリディアン皇太子は、「知りたいことが分かった」と言って、ウナーヴェンに帰国します。辺境を守るはずのリストリディン騎士の不在から、エヴィラン国に新たな動きがあることを察したようでした。

エヴィランの騎士たちも自分の用件のために立ち去ります。しかしそれが、もしエヴィラン王にイリディアンと出会ったことを報告するためだとすれば……。それでイリディアンは早く発つことにしたのでした。「私のことは心配ない」と言って。

この物語にはチェスのモチーフがありますが、イリディアンの動きは、まるでチェスのクイーンのようです。(そして最後の一騎打ちも……)

今回読んだ個所に、「皇太子の顔には果てしない悲しみがうかがわれた」(p72)とありました。それは、前作の「ウナーヴェン王は、広間を見わたした。王の目には、悲しみがやどっていた。(『王への手紙(下)』p286)を想起させます。

それについて、S君が「親子だから似ている」と発言しました。

一方、弟王子(そしてエヴィラン王)であるフィリディアンの心中は、この物語ではほとんど語られません。父王になぜ背いたのか。待遇の差ゆえか、それとも愛情の等しさを疑ってのことか。また悔いているのかどうかも、読者の想像に任されています。彼にもまた、イリディアンとは違ったカリスマ性があります。そして何と言っても、ティウリはこのあとどこかで、彼と対面します。彼の登場もまた、これからの山場です。

ティウリとピアックは、いよいよリストリディンを探しに旅立ちます。

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