ラテン語初級文法の感想(浅野先生)

山下です。

浅野先生から「ラテン語初級文法」受講の感想文を頂戴しました。謹んでご披露させていただきます。

なお、この春からラテン語に挑戦したい、と考えている人は今が絶好の機会です。文法から講読まで様々なクラスがありますので、是非一度お尋ねください。

私は2009年度に山下大吾先生のラテン語初級文法を受講しました。受講しようと思った最大の理由は英語の理解を深めたいということでした。また、単にラテン語の夕べなどでの雰囲気に憧れたという部分もあります。

大学時代の第二外国語ではあまり理解できず苦い思い出しか残っていなかったのでついていけるか不安でしたが、それは杞憂に過ぎませんでした。先生が受講生の様子を見て難所をもうまく導いてくださったので、あっという間に初級文法を一通り終えることができました。そのおかげで語学全般に対する苦手意識もなくなってきたように感じます。

その後、当初の目標通りに英語への理解が深まったという手ごたえを得ております。語彙を増やすためには語源を考えるのが有効な方法であることは以前から薄々気づいていましたが、その確信を得ました。新たな複合語を作る際に子音が変化する法則などを教えていただき、これまではぼんやりと考えていたことがかなりはっきりしました。ラテン語の文法ではやはり活用と格変化に苦労しました。ということは逆に言うと、英語の文法では活用と格変化が極めて少ないかわりに語順の制約や助動詞、慣用表現が多いということです。そのことに気づいただけでも大きな収穫です。

自分よりも年長の方と机を並べて共に学んだということそのものもよい思い出です。山を登って俗世から離れた静かな教室で、遠い昔のローマ帝国の時代の逸話などを聞く時間は、慌ただしい一週間の中で貴重な時間でした。時代は変わっても、いかに生きるかといった根本の部分には共通するところが大きいでしょう。

私などはラテン語に少し触れただけで大したことは言えません。それでもせめて雰囲気だけでも伝えられたらと思い筆を取りました。