「山びこ通信」2017年度冬学期号より下記の記事を転載致します。

『中学数学』2〜3年

担当 吉川 弘晃

 普段の授業では、各自の学習進度や理解度に応じて、基礎から応用まで幅広く問題を用意して解いてもらい、講師が解説を行うというスタイルを取ります。回数が後になると、一筋縄ではいかない、過去に習った事項が複数含まれているような問題にも数多く挑戦してもらっています。こうした「難問」の難しさには少なくとも3タイプあるように思われます。① 計算過程が長く複雑になりがちなもの(平方根の処理)、② 複数の公式や定理を順番に使う必要があるもの(関数グラフと文章題の問題)、③ 一見すると公式を利用できることに気づきにくいもの(図形の問題)。

 これら3つについては、徐々に慣れていくしか対策はありませんが、具体的な方策を挙げるとすれば次の通りです。第一に、①と②について「計算過程を紙にしっかり残す癖をつけること」です。高校入試では計算過程が見られないことが多いからといって、小さな紙に滅茶苦茶に書いてしまうと、行き詰まった際に、それまでの自分の考えをチェックできなくなります。特に、証明問題では順番に過不足なく、ある図形や箇所を指定して条件と結果を示していく必要があるので尚更です。次に、③については「問題で示された図とは別に自分で図形を描いてみること」です。テストの問題ではしばしば、図形が用意されることが多いですが、それだけを頼りに解いてしまうと、本来は同じ大きさでない2つの角が同じに見えたり、正三角形の存在に気づかなかったりします。というのも、出題された図は全て正しいという思い込みで問題に取り組んでしまうからです。実際は角度の微妙な違いが簡略化され、何よりも図の縮尺が予め小さく決められてしまいます。自分で図を描けば、図の大きさも方向も決めることができるので、公式を使うポイントに気づきやすくなるでしょう。

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