「山びこ通信」2017年度春学期号より下記の記事を転載致します。

『将棋教室』

担当 中谷 勇哉

 クラス制になり、現在参加者6名で活動しています。人数が減ったことで、以前より全体に目を配れるようになり、将棋に集中しやすい環境にできればと思っています。
 道場冒頭で行っている講座では、「攻め」編と「受け」編を隔週交互に行っています。両者に共通するポイントは、「複数の駒で連携する」ということです。受けの場面では、「守りは金銀三枚」という格言があるように、王様の周りに金銀合計三枚(以上)を配置することが推奨されます。ここで重要なのが、駒同士がお互いに連携していることであり、「どの駒が取られても他の駒がそれを取り返せるという」状態を作ることで、この状態の典型例が「矢倉囲い」や「美濃囲い」などに代表される「囲い」です。ですから、囲いを学ぶことは、守り方全般の基礎を学ぶことに直結します。
攻めの場面では、「攻めは飛車角銀桂」という格言もあるように、守りに使用していない銀や桂馬を、飛車や角の援護を受けながら活躍させていくことで敵の守りを突破することを目指します。
 4月の段階では王様を囲わず、飛車と角だけで突破しようとして負けていた子も、徐々に他の駒をうまく使うようになり、成長を感じさせる場面も増えてきました。このままのペースでいきたいと思います。
 さて、話は変わりますが、藤井聡太四段の活躍(この原稿を執筆している時点で公式戦20勝無敗)が注目を集めています。藤井四段については今回の報道でお知りになった方が多いと思いますが、実は彼は小学6年生のときに詰将棋の解答能力を競う「詰将棋解答選手権」で優勝しており、将棋ファンの間ではプロになる以前から有名でした。この大会はアマチュアだけでなく、詰将棋に自信のあるプロ棋士も多数参加しており、小学生での優勝(しかも全問正解)はとてつもない快挙だったのです。将棋のルールをご存知の方は是非そのときの問題と解答をご覧になってみてください。きっと驚かれると思います。
 藤井四段がこれほど上達した理由の一つは「趣味が詰将棋」と答えるほど主体的に将棋に熱中していることだと思います。このクラスを通じて、将棋に熱中する「きっかけ」を与えられたら幸いです。

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