『ギリシャ語中級A・B・C , 上級』『ラテン語初級, 初中級, 中級A・B , 上級』クラス便り(2017年2月)

「山びこ通信」2017年度冬学期号より下記の記事を転載致します。

『ギリシャ語中級』A・B・C 、『ギリシャ語上級』
『ラテン語初級』、『ラテン語初中級』、『ラテン語中級』A・B、『ラテン語上級』 

担当 広川 直幸

 ギリシャ語、ラテン語の授業は、初級、中級、上級の三つのレベルに分けている。必要に応じて、初級から中級への橋渡しとして初中級の授業を開講することがある。授業レベルの大体の目安は、初級は初心者向けの入門、中級は散文あるいは平易な韻文の講読、上級は韻文あるいは難解な散文の講読である。
 今学期、ラテン語初級はHans H. Ørberg, Lingua Latina I: Familia Romana(教科書)、Exercitia Latina(問題集)を用いて初歩を学んでいる。中級以上の内容は、ギリシャ語中級Aはアリストテレースの『詩学』を、ギリシャ語中級Bはアリストパネースの『雲』を、ギリシャ語中級Cは『オデュッセイア』を、ラテン語中級Aはサッルスティウスの『カティリーナの陰謀』を、ラテン語中級BはオウィディウスのArs amatoria第一巻を、ギリシャ語上級はアイスキュロスの『縛られたプロメーテウス』を、ラテン語上級はCatullusを講読している。ラテン語初中級ではM. Hammond, A. Amory, Aeneas to Augustus: A Beginning Latin Reader for College Studentsが難しすぎるようなので、教材を変えてHans H. Ørberg, Lingua Latina: Colloquia personarumを読んでいる。それぞれの授業の進度については、学期が終わった段階で山の学校のホームページに掲載するので、そちらで確認してもらいたい。
 今学期で現在のテキストを読了する授業が多いので、まとめておく。先ず、ギリシャ語中級Aは今学期中に『詩学』が読み終わるので、そのまますぐにロンギノスの『崇高について』に移る。次に、ギリシャ語中級Bは『オデュッセイア』の抜粋を今学期終了と同時に読み終え、来学期からプラトーンの『ソークラテースの弁明』を読む。さらに、ラテン語中級AとBは今学期で『カティリーナの陰謀』とArs amatoriaを終えて、来学期から授業を統合してキケローの『カティリーナ弾劾演説』を読む。なお、ラテン語初中級は今学期で終了する予定である。授業名や時限の変更についてはホームページに掲載する。
 最後に、来学期新規開講する授業についてふれておく。先ず、しばらく開講していなかった「ギリシャ語初級」を開講する。次に、「ラテン語初級」か「ギリシャ語研究」のどちらかを要望に応じて開講しようと考えている。ギリシャ語研究は、古典を読むために役に立つギリシャ語学の授業として以前から考えていたもので、文法や歴史についてそのつどテーマを決めて行う演習形式の授業になるであろう。いずれも開講可能なのは月曜日の夜か木曜日の夜である。決まり次第ホームページに掲載するが、受講希望者の都合も考慮しながら日時を決定するので、少しでも興味があれば、問い合わせてもらいたい。