岸本です。

「説得的」あるいは「論理的」な文章を書くことは、いつの世の中でも必要とされることでしょう。

今日はそんな文章とはどんなものかを、生徒さんと一緒に考えてみました。

 

まずは「落書き」についての対照的な意見を読み、どちらが「説得的」であるかを考えてもらいました。

一方は、落書きを容認する意見で、他方は落書きを批判する意見です。

まずは、それぞれの意見がどのようなものかをしっかり読んで確認していきました。

前者では、「十人十色」という多様性を主張し、落書きと違いがないものとして広告を引き合いに出し、落書きは容認されるべきだと述べます。

後者は、落書きの「創造力」を認めながらも、自身が何度も落書きを消した経験をもとに、落書きは社会に不要の負担をかけ、建物も台無しにするのでいけないことだと主張しています。

一見、どちらも説得力があるように見えますね。

しかし、生徒さんはある点に気付いてくれました。

それは、落書きは落書きされるものの持ち主に「許可」とっているわけではないので、広告とは違うという点です。

そう考えると、前者の落書きを容認する意見の根拠は揺らぐことになるのです。

他方で、後者の落書きを批判する意見では、その「許可」をとらないと「建物が台無しになる」という主張の補強にもなります。

以上の理由から、生徒さんは後者の落書きを批判する意見が「説得的」だと論じてくれました。

 

後半は、「中学生の留年が必要か」について、生徒さんに説得的な意見を書いてもらいました。

初めはやはり難しく感じたようでなかなか筆が進みませんでしたが、先の練習を生かして、まずは「留年」メリットとデメリットを考えてもらいました。

メリットは、学習の漏れを確実になくし、いわゆる「落ちこぼれ」をなくすことができるという点が挙がりました。

他方で、留年する生徒には素行の悪い人が多く、彼らが留年すれば次の学年に迷惑がかかるというデメリットがありました。

生徒さんは、単純に留年を導入しても、デメリットが大きいので基本的には反対と主張しました。

ただ、留年した生徒だけのクラスをつくるという対策をとってデメリットをなくせば賛成だと、条件付きの賛意も示しました。

メリットとデメリットを比べるだけでなく、デメリットの対策を打ち出せたため、より「説得的」になって良かったと思います。

 

今年度はこれで終わりですが、文学的な文章を読んで叙述すること、「説得的」、「論理的」に文章を判断して書くこと、どちらも使いこなし、かつ使い分けられるように、これからも多様な文章に触れ、自分なりの文章を書き続けてほしいと思います。

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