中学数学B(2016/11/10)

福西です。

SちゃんとYta君は、先週にほころびの見つかった、一次関数の定義域と値域について、おさらいをしました。これは基本中の基本になるので、ぜひ押さえてください。

y=f(x)の定義域はx軸上に、値域はy軸上に、それぞれ「矢印」を書くイメージです。これを一次元領域といいますが、一次元は線なので、当たり前すぎることが逆にとっつきにくいかもしれません。

将来、これがf(x,y)のような二変数関数やf(x+iy)のような複素関数になると、その定義域は長方形や円に、f(x,y,z)のような三変数関数になると、直方体や球といった、当たり前でない形をした領域に成長していきます。今はその萌芽をしています。

定義域と値域の図示は、慣れない作業だと思うので、繰り返し、自分で座標系を描くところからその作業過程を目に触れさせ、自分のものにしていってください。そして不等号による表示、たとえば-1≦x≦3や、x≦-1、x≧3といったものと、座標軸の矢印(幾何学的な表示)とを、常に翻訳して行き来できるようになれば、今後心強いです。

 

Yta君はその後、一次関数とグラフのところを練習していました。

二本の一次関数のグラフの交点を求めることは、連立方程式を解くことと同じです。それを理解したうえで、

px+qy=r

p’x+q’y=r’

という連立方程式は、常にy=ax+bの形に直すのがポイントです。というのも、どうせあとでグラフを描くからです。

つまり、二本とも、

y=ax+b

y=a’x+b’

とします。この表現の方がグラフは描きやすいです。

また、交点を求めるということは、このyの値が一致するということなので、

(y=)ax+b=a’x+b’

とできます。左側の(y=)を頭の中で意識できること、これがあとあと何度も出てくる急所です。

こうなると、ただの一次方程式です。よって連立方程式の時よりも断然スムーズに解けます。

なお、px+qy=rという表現は、高校でベクトルの内積を習う時になって、便利さが分かります。それまでは、y=ax+bで慣れた方がいいでしょう。

 

Ywa君は、余弦定理をしました。

余弦定理の式は、

c2=a2+b2-2abcosθ

です。

「どういう物か分かっていないのに、使いこなすのは気持ち悪いから」というYwa君の言葉に従って、この式の導出を、鋭角三角形、鈍角三角形についてしました。

これによって、ただ公式を覚えた時とは違って、いつでも自分で三角形を描いて導出することができるようになりました。もし細かい部分について忘れても、「2回、三平方の定理を使った」ことだけ頭に残っていれば、再構成できます。

そして大事なことは、「θがどこの角か?」を具体的にイメージすることができたことです。

それは、既知である2辺(aとb)の「間の角」です。これをおさえることが余弦定理では重要です。

また、これまでの三角関数の下積み時代が報われるところです。

特に、cos(180-θ)=-cosθ (単位円の円周上の点を右から左に移すとcosはマイナスになる)

を、心理的な摩擦を感じずにイメージできるかどうかがポイントになります。

また、式の中で-2abcosθと、マイナスになっていることも、-1≦cosθ≦1と、cosθがマイナスの値も取りうる項であることが分かっていれば気持ち悪くありません。(三角関数との親しみ具合の問われるところです)

また、θ=90°の時は

cosθ=0

になります。それにより、

余弦定理c2=a2+b2-2abcosθは、

c2=a2+b2

と、三平方の定理を含んでいます。

つまり、余弦定理は、三平方の定理の拡張です。それを今は勉強していることになります。なお、-2abcosθは、拡張の際の修正項とみなせます。

今まで直角三角形でしか考えられなかった計算が、一般の三角形でもできるようになったという理解が形作れていれば、十分です。