ことば2~5年(2016/4/13)

福西です。

今日は顔合わせでした。よろしくお願いいたします。(5年生の生徒はお休みでした)

『今昔物語』(巻10第13話)から、「荘子、畜類の所行を見て走り逃げたる語」という話を読みました。

これは二つの話からできています。

一つ目は、荘子がじっとしている鳥のサギを見つけて、つかまえようと思いつくところから始まります。

サギはエビを、エビは小さな虫を今まさに「食べよう」としています。

そこで普通なら、「しめしめ」というところですが、これを逆順にたどっていくと、小さな虫はエビに、エビはサギに、サギは人間(荘子)におそわれようとしています。

つまり、みんな自分が「食べられる」という状況に気付いていません。

──ということに、荘子はハッと気付いたのでした。そして自分もまた、人間よりも強い生き物に自分がねらわれているような気がして、(サギをつかまえるのをあきらめて)逃げ出したのでした。人間はそのように考えることができるのだ、という話でした。

これをY君は「自然の食べられていく話(食物連鎖)みたいやな」と言いました。

Rちゃん、Y君、T君に、それぞれ話の様子を絵にしてもらいました。

T君は本棚から『中国の歴史』の本をひっぱり出してきて、それに出ている服装を見ながらの凝りようで、「4コマ漫画でもいいの?」と言って、即興でそれを完成させてくれました。T君の描いた「怪物」(T君の云い)の絵を見せてもらったRちゃんとY君にも、それが「こわそう」だと伝わっていました。

Y君は、サギから小さな虫までは順番におそわれている様子を、人間はおそわれなかったことを強調していました。

Rちゃんは怪物のことを、「(進撃の)巨人かな」と言っていました。

 

後半は、T君が前のクラスでした『ワード・バスケット』を「またしたい」と言うので、ルールをT君からRちゃんとY君に教えてもらいました。

場にある文字で始まって、手札の文字で終わるような、二文字以上の言葉を思いつくという、しりとり遊びです。

さすがにやったことのある三年生のT君が一番強かったです。上がったあとは、二年生の味方になってくれていました。

Y君は、手札を交換するたびに「+1枚取る」というルールに引っかかって、最後の一枚で「交換」してしまうので、なかなか上がることができず、「あれれー??」となっていました。「いえ」とか「えい」とかの短い言葉をよく思いついていました。

一方Rちゃんは、最後の一枚の「ラ行で始まり、6文字ぴったりで終わる」という言葉を探すのに、ずっと苦労していました。それでようやく「ロールケーキ」を思いついて上がれた時には、「つかれたー!!」と言っていました。Rちゃんは、食べ物系の言葉に強みがありました。