古典語クラスの受講体験談をご紹介します。

 山の学校に通い始めたのは2005年の冬学期でしたから、もうすぐ6年になります。当時、ある病気のかなり辛い治療を1年間やったにもかかわらず、結果が思わしくなく、落胆していました。そのときたまたま山下太郎先生が直接ラテン語をご指導くださるということを知り、病気を思い悩むよりも、何か積極的に打って出ようと思い、山の学校へ通い始めました。最初の3ヶ月ほどで文法を大急ぎで駆け抜けました。無謀にも次はキケローを読みたいと言った私の希望を聞き入れていただき、ご親切なご指導の下『老年について』と『アルキウス弁護』(文学論)を読了し、更に『友情について』を3分の2ほど読み終えたところで、いろいろ事情があって、新たに開かれたギリシア語の講座に移りました。約1年半前のことです。

 ギリシア語は広川先生にまったく何も知らない状態からご指導いただいています。思えば当時、ギリシア文字の読み書きからして四苦八苦でした。ギリシア語文法は覚えることが極めて多く、1年かけてじっくり文法書1冊を教えていただきました。もう年齢は50代も半ばを越えていますので、細かい規則は覚えてもすぐに忘れてしまい、そこでまた覚え、の繰り返しです。それでも、2年目はホメロスの『イリアス』を、テキストの注を使いながらも、ともかくも原典で読んでいます。私はもともと読めればよいという考えだったのですが、ホメロスの専門家である広川先生のご指導で、正式な音読の仕方も少しずつ分かり、この頃では、かつての吟遊詩人もかくやとばかりに、節をつけ、声に出して楽しんでいます。

 もっと早く始めればよかったというのが正直なところですが、今の年齢で読むからこそ分かることもいろいろあるでしょう。ともかく、ゆっくり楽しみながら学んでいます。かつてパブリックスクールやギムナジウムで西洋の少年達がしたのと同じような古典学習の苦労や充実感を追体験でき、大変興味深く感じます。

 あとどれだけ通えるか分かりませんが、なるべく長く通い、古典を原語で味読する楽しみを続けたいと思っています。

                                  H. K.

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