「山びこ通信(2014年度秋学期号)」より、下記の記事を転載致します。
『ラテン語初級』『ラテン語中級』『ラテン語中級講読』

担当 広川直幸

 
 ラテン語初級では受講生四名とHans H. Ørberg, Lingua Latina I: Familia Romanaを用いてラテン語の初歩を学んでいる。文法事項をゆっくり導入する教科書なので、現在19課まで進みようやく未完了過去があらわれたところである。Ørbergの教科書の良いところは文法の解説に偏らず、文脈の中で豊富な表現(語彙)を学ばせる点にあるが、やはり文法は一度全体を俯瞰しておいたほうがよい。しばらくしたら、この授業を補完する形で文法の講習会を行うつもりである。
 ラテン語中級では受講生二名とHans H. Ørberg, Lingua Latina II: Roma aeternaを用いて講読と作文を行っている。現在53課を読んでいる。Lingua Latina は56課で終わりなので、やっとゴールが見えてきた。ØrbergのLingua Latinaを教科書にする授業は日本でも少しずつ増えてきているようであるが、二巻目はかなりレベルが高いので最後までやり終えたという話は聞いたことがない。これを終えれば無理なく原典講読に進むことができる。あと少しである。頑張ろう。
 ラテン語中級講読では受講生一名とPeter Dronke, Nine Medieval Latin Playsをテクストに中世ラテン語劇を読んでいる。テクストに収録されている順番にはこだわらずにSponsus, Officium stelle, Ludus de passioneを順番に読み終え、今はビンゲンのヒルデガルトのOrdo Virtutum(美徳たちの劇)を読んでいる。今までに読んだ劇と比べると表現がやや難解ではあるが、Sequentiaによる録音のCDが容易に入手できるという楽しみもある。Ordo Virtutumを読み終えたら、この授業では久しぶりに、古典期の韻文を読む予定である。

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