『山びこ通信』(2013年2月号)から転載いたします。

『ことば』(2~4年生) 『中学ことば』 『中学・高校英語』 『歴史入門』(高校) 担当:岸本廣大

今年度は山の学校十周年であると同時に、私自身にとっても、山の学校で講師を勤めて丸々五年という節目にあたります。五年間、様々なクラスを担当させていただきましたが、どのクラスの受講生もやる気にあふれていたことが強く印象に残っています。このやる気が山の学校の一つの特徴だと、私は思います。

この特徴は、私が今年度担当した「ことば2~4年」、「中学ことば」、「中学・高校英語」、「歴史入門(高校)」、そして途中からですが「中学英語」のクラスでも見られました。例えば、「ことば2~4年」ではオリジナルな物語づくりに取り組んでいますが、実はこの取り組み、他の「ことば」クラスの作品に刺激を受けた子供さんの発案によるものでした。クラスが始まると、子供さんは早速「物語づくりしよう!」と言ってくれます。やる気を見せてくれる子供さんが常に主役であり、クラスを引っ張っていく存在なのです。講師である私は、そのやる気が霧散しないようにサポートする黒子でしかありません。

他のクラスでも同様です。「中学ことば」では、私が事前に用意した課題以外にも、生徒さんが読みたい古文や和歌に取り組むことがありました。「歴史入門(高校)」においては、クラスで取り組むテーマさえ、生徒さん自身が選び取ったものです。

もちろん、クラスがいつもやる気に満ちていたわけではありません。特に苦手な教科では、気が乗らない生徒さんもいます。今年度から山の学校で英語を学んでいる中学生も、春学期はそうでした。しかし、復習を重ね、「わかった」という経験はやる気につながります。それが成果として表れると、さらなるやる気も湧き起こる。この好循環が半年の間でその生徒さんを成長させました。冬学期に入ると、彼は学校の先生から「英語がわかるようになったね」と褒められたことを、嬉しそうに私に伝えてくれました。今では、もう一人の生徒さんと一緒に、自ら英語のプリントに取り組んでいます。

その、もう一人の生徒さんは、私が五年前に初めて担当した子供さんでした。当時のクラスは「かず」だったにもかかわらず、彼(あるいはその同級生)が学校の宿題である月の観察をしたいというので、外に出て一緒に空を見上げたことが、今でも印象に残っています。今思えば、山の学校が生徒さんのやる気を活かす学びの場だと実感したのは、このときだったのかもしれません。それは今でも、私のクラスの基本方針となっています。

かつて担当した生徒さんを数年後に再び担当すると、彼らの成長には目を見張るものがあります。英語を受講している高校生は、プレ英語から中学一年生まで担当した生徒さんでしたし、新しく開設された「中学英語」の生徒さんも、かつてプレ英語で担当していました。アルファベットも覚束なかった彼らが、今ではすらすらと筆を走らせる姿を見ると感慨もひとしおです。彼らに共通していた成長の秘訣こそ、当初から見せてくれた彼らのやる気だったのではないでしょうか。

山の学校が、今後とも受講生のやる気に満ち溢れた場となるよう、他の講師や保護者の方々と一緒に、私も微力ながらお手伝いさせていただきたいと思います。

(岸本廣大)

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