『ロボット工作』 (担当:福西亮馬)

ロボット工作では、「なぜ動くのか」という素朴な疑問の答を得ようと、これまでブラックボックスだった部分により多くの光を当てることをしています。そのために、今まで市販の完成品を使っていたところを、より細かなパーツで別個に組んでいます。

秋学期の主役はトランジスタ(FET)です。トランジスタはその昔、真空管と呼ばれていた時代から今日まで改良が重ねられ、広汎な応用例を持った、とても基本的な電子部品です。その機能を理解するだけでも、おそらくロボットの勉強としてはおつりが来ることでしょう。そこで授業では、それを使った「Hブリッジ回路」というモーターを動かす仕組み(モータードライバー)を製作しました。

どうすれば手持ちの部品の中でいわば「最強」のモータードライバーを作ることができるか? それを考えるとワクワクしてきます。「やりましょう」という生徒の意気込みを得て、何種類ものトランジスタのデータシートを見比べつつ、理論的な話と、はんだ付けの作業を並行して進めています。いつも80分があっという間ですが、可能な限り、失敗してみてください。その苦労は市販品では買えないものです。また配線の工夫にも挑戦し、うまくいったものには、できるだけ多くの複製を作ってください。なぜなら複製する間に「こうすればもっと効率が上がるのではないか?」という「次の段階」が見えてくることも多いからです。同じ作業も、失敗と同じく、無駄ではありません。惜しむらくは時間ですが、それを補って余りあるだけの、あいまいな理解をなくすチャンスが得られます。そのようにして、いつか「トランジスタのことなら、自分に任せておけ」と胸を張ってもらえるようになればと思います。そして、納得のいくモータードライバーを作り終えたなら、それをいよいよ春学期に製作したマイコン基板に配線していきましょう。

(福西亮馬)

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