3/4 ことば2年生

高木です。

ときおりやってくる暖かい日に、「春」が感じられる季節となりました。
今日のクラスでみんなと朗読したのは、そのような詩でした。

    どこかで春が    百田宗治

  どこかで「春」が 生れてる、
  どこかで水が ながれ出す。

  どこかで雲雀が 啼いている、
  どこかで芽の出る 音がする。

  山の三月 東風(こち)吹いて
  どこかで「春」が うまれてる。

朗読のあとに、「最近みつけた『春』はありますか?」と尋ねたら、R君が「菱餅」のことを教えてくれました。そういえば昨日は三月三日、雛祭りです。
R君によれば、菱餅の赤白緑の三層のうち、赤色は桃の花びらの色、白色は融け残った雪の色、緑は草の色なのだそうです。まさに春の一歩手前、ちょうど今ごろの景色を表現しています。
「菱餅」に「春」の先触れを見るあたり、R君の視線の豊かさがうかがえました。

このクラスも、残すところあと二回となりました。
今日と来週は、以前からY君が希望していたこともあって、「タイムカプセル」を作ることにしました。自作の詩や、将来の自分への手紙などを書いて、ビンに詰めて、土に埋めます。
「タイムカプセル」なので、その文章をここに詳しく紹介することはできませんが、今のところ、お二人とも、まずは手紙から熱心に書きはじめてくれています。
二十年先、彼らはどのような素晴しい人間へと成長しているのでしょうか。そして二十年後の彼らは、山の学校へ通った日々のことを、どのように思い出すのでしょうか。