4/28 ことば5年生A

高木です。

毎週読んでいる『オズの魔法使い』では、今日やっと、脳みそのないかかし、心臓のないブリキの木こり、勇気のないライオンが揃いました。
木こりがブリキになっていくときの様子を、みんな面白がっていました。東の悪い魔女のせいで斧が手から滑って、左足を切ってしまい、ブリキ屋に義足を作ってもらうのですが、次には右足、次は右の手…というようにどんどん切って、最後は全身がブリキになってしまうというくだりです。まず子供たちの心をとらえるのは、こうしたユーモラスな描写です。
夜になって焚き火をするときに、ブリキの木こりが持っている斧で薪をたくさん作ってくれるところでは、「ドロシーは、たき火にあたりながら、みんなのあたたかい心が、うれしくて、たまりませんでした」とありました。これを読んだときに、T君は「木こり、心臓なくしてないやん!」と言っていました。「自分には心臓がないと思ってはるだけやねんで」とM君も言います。本当にその通りです。
大きな谷にさしかかったとき、勇気のないライオンは、他のみんなのために、彼らを背中に乗せて勇気を振り絞ってそこを飛び越えます。ここでもみんなからさっきと同じような反応がありました。この物語の重要なテーマに、自分たちで気づいてくれたことが、私には嬉しかったです。

物語を読んだ後、今日は残りの時間で、去年から続けて取り組んでいる「ひみつ道具づくり」をしました。これはやはり根強い人気です。また、今年からのH君とY君も、積極的に取り組んでくれています。
去年に比べて今年は生徒は四人なので、比較的短いペースで常に誰かが「ひみつ道具」を完成させてくれます。そのたびに、私がいろいろと質問したり、あるいは自分から説明してくれたりして、みんなもその対話に参加します。「発表」というほど形式ばったものではありませんが、実はそれと同じことが自然な流れの中でできているのは、彼らが他の人の作った道具を認め、お互いを尊重できているからだと思います。

今週は「ひみつ道具づくり」をするという約束だったので、それをしたわけですが、実は『オズ』から「ひみつ道具」へ移るときに、どうしても「熟字訓」をやりたい、という声があがっていました。約束は約束なので、もちろん「ひみつ道具づくり」には取り組むのですが、みんなと相談した結果、一問だけという条件付きで、熟字訓を学ぶことにしました。
出したのは、「陽炎」です。すぐに「ようえん!」という声が聞こえましたが、それは普通の音読みです。漢字の意味をよく考えて、とアドバイスしたところ、「太陽」の「陽」に「炎」だから、と考えて、「たきび」(「太陽」のような「炎」)や、「ゆうやけ」(「炎」のような「太陽」)という声が返ってきました。正解に劣らない、とても美しい解釈です。
そんななか、M君が「かげろう」と答えてくれました。春、太陽光で熱せられた地面と空気の温度差で、景色が炎のように揺らめく現象です。Y君は「勉強になるなー!」と言って、顔を火照らせていました。またH君は、そのとき鞄からなにかを出してきました。みせてもらうと、難読の熟語を集めた本でした。みんなそこへ寄って、興味津々でした。ある程度回を重ねたら、自分たちで調べた熟字訓を持ち寄ってもらうのも面白そうだと思いました。