今号の山びこ通信(2011/2月号)から、クラスの様子をご紹介します。(以下転載)

『イタリア語講読』 (担当:柱本元彦)

現在イタリア語クラスで開講しているのは中級講読のみです。前回は現代作家タブッキの短編小説を読みましたが、今回は美術に関するものを選んでみました。フェデリコ・ゼーリの『わたしの好きなクリスマスの絵』(Le mie nativita’)という小さな本です。頑固なアカデミズムに反抗しつづけたドライでとんがったゼーリ教授が、70歳を迎え、ゆったりくつろいで書いた文章です(1993年に雑誌連載、教授は1998年に亡くなりました)。いつもながら簡潔明快な言葉はそのまま、これ以上はないほどシンプルに絵画の魅力を語っています。とりあつかうのは、西ローマ帝国末期のモザイクから、ジョット、ジェンティーレ、ボッティチェッリ、ティントレット、ベラスケス、ティエポロまで、12点の作品です。それぞれの絵に添えられた解説はわずか一ページ半ですが、興味深い語りに耳を傾けながら多様なスタイルの相違を味わうことができます。ともかく今回の学習テーマは、美術解説に頻出する用語や言い回しに慣れることです。イタリア語で書かれた美術関係書には難解なものが多いのですが、将来そういった文献を読むための格好の入門書と言えます。

(柱本元彦)

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