浅野です。

英語読書会の第30回です。範囲はp.206, l.32~p.211, l.17まで進みました。

ハリーたちは賢者の石があるところへと進んでいきます。途中でロンが自ら犠牲になってしまいましたが、もうかなり奥まで進んできました。

おそらくスネイプが担当の、薬瓶が置かれた部屋です。部屋に入ると前後が炎でふさがれました。何やら巻紙に書いてあります。要約すると次の通りです。

7つのビンがあり、1つは前に進む手助けを、別の1つは後ろに戻る手助けをしてくれる薬である。2つはイラクサ酒で、3つは毒薬である。4つの手がかりがある。
1.【後述】
2.両端のものは異なる
3.すべてのビンは大きさが異なる。小人(一番小さなビン)にも巨人(一番大きなビン)にも毒はない。
4.左から2番目のものと右から2番目のものは”twin”である。

ハーマイオニーは見事この論理パズルを解くわけですが、私たちが解こうとしたらいくつかあいまいな点に突き当たりました。

まず、1つ目の手がかりは原文で次のようになっています。

First, however slyly the poison tries to hide
You will always find some on nettle wine’s left side;

イラクサ酒の左隣には必ず毒があるのだと思いました。しかし翻訳では次のようになっていました。

まず第一のヒントだが どんなにずるく隠れても
毒入り瓶のある場所は いつもイラクサ酒の左

これだと3つある毒薬がすべて2つあるイラクサ酒のうちでより左にあるものよりも左に固まっていることになります。しかしそれでは条件が厳しすぎて問題が解けません。最初の解釈がよさそうです。

次にあいまいなのは、4つ目の手がかりです。この”twin”が双子(つまり2つあるイラクサ酒)に限定されるのか、単に同じものであればよいのか(3つある毒薬のうちの2つでもよいのか)に迷いました。前者だと解釈するとパズルが解けそうになります。

このようなことを考えていたら、同じような解釈をわかりやすく図示したサイトを発見しました。

数学切り抜き帳

ともかくハーマイオニーがこのパズルを解いて、彼女が戻ってダンブルドア先生にフクロウ便を出すために後ろへ戻る薬を、ハリーがせめて時間稼ぎをするために前に進む薬を飲みました。二人の別れ際のやり取りがいい感じです。

そして先へ進んだハリーが見たものは――ということで最終17章です。何とそこにいたのはクィレル先生だったのです。しかもいつもの様子とは違って冷酷な雰囲気です。クィディッチの試合中にハリーを殺そうとしたのは実はクィレル先生で、スネイプはむしろ助けてくれていたのだというのです。ハロウィンのときにトロルを学校に侵入させたのもクィレル先生だというのです。

I have a special gift with trolls — you must have seen what I did to the one in the chamber back there?

「私にはトロルに関して特別の才能がある。お前は前の部屋で私がトロルにしたことを見ただろう。」

“gift”は「才能」でしょう。2文目の”the one”は”it”でないことに注目です。”it”だとハロウィンのときのトロルを指しますが、”the one”なら別のトロルです。

クィレルは望んだものを映し出す例の鏡を持っています。それを使って賢者の石を手に入れる仕組みになっているようです。

‘Trust Dumbleore to come up with something like this … but he’s in London … I’ll be far away by the time he gets back …’

とクィレルが言います。「ダンブルドアがこのようなことを思いつくと信じておけ…でも奴はロンドンだ…私は奴が戻ってくるときまでには遠くに行っているだろう」「このようなこと」が「鏡を使って賢者の石を手に入れるという仕組み」を指すのか、「クィレルがハリーの前で賢者の石を手に入れようとしていること」を指すのか迷います。後とのつながりから私は後者だと思うのですが、翻訳では前者の解釈でした。

ハリーは鏡から注意をそらそうと、クィレルに質問を投げかけます。そしてヴォルデモートの話になると、クィレルの表情が険しくなりました。若かったころに自分がいかに愚かだったかをヴォルデモートに悟らされてから、彼に仕えるようになったそうです。

There is no good an evil, there is only power, and those too weak to seek it …

「善と悪があるのではない。力だけがあって、臆病すぎて力を捜し求めることができない人がいるのだ…」

グリンゴッツの銀行から賢者の石を盗み出そうとしたのもクィレルだとのことです。確かにその日ハリーは彼に会っていました。

今回はここまでです。次回は5月13日(金)を予定しています。

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