0730 英語読書会

浅野です。

英語読書会の第14回です。範囲はp.80, l.5~p.89, l.8まで進みました。

ホグワーツへと向かう列車の中でハリーとロンがいるコンパートメントにはいろんな人がやってきます。前回の範囲ではカエルを失くしたネヴィルとハーマイオニがやってきました。

その二人が出て行った後、ハリーとロンは寮やクィディッチの話などをします。そのときまたも来客がありました。今度は三人の少年です。そのうちの一人はハリーが以前ローブを買った店で少し会話をした少年です。マルフォイという名前のようです。残りの二人はこのような様子でした。

Both of them were thickset and looked extremely mean. Standing either side of the pale boy they looked like bodyguards.

一文目の末尾の”mean”は位置からして動詞ではありません。これは「卑しい」という意味の形容詞です。また二文目は分詞構文で始まっており、敢えて接続詞を用いて書き換えるなら”Because they stand either side of…”と考えられます。和訳すると、「彼らの二人ともががっしりとしていてひどく卑しいように見えた。その青白い少年の両側に立っていたので、彼らはボディーガードのように見えた。」ということです。

その三人組は最初ハリーに取り入ろうとしますが、ハリーにその気がないとわかると悪態をつき始めます。

You hang around with riff-raff like the Weasleys and that Hagrid and it’ll rub off on you.

“rub off”の意味がつかみづらいですが、辞書を引くと「感染する」と出てきました。”rub”は薬の名前にもなっているように、「~を擦り込む」という意味です。嫌な内容ですが訳しますと「お前はウィーズリー一族やあんなハグリッドのようなくずとうろつき回ったらそうしたくずが感染するよ」です。

ここまで言われるとハリーもロンも黙ってはいません。一触即発のムードが漂っている中、三人組のうちの一人がハリーたちのお菓子に手を出しますが、ロンがそれを止める前にネズミのスキャバーズがお菓子を取ろうと伸ばした手に噛みつきました。スキャバーズはすぐに振りほどかれてしまいますが、それでも三人が身を引くには十分でした。そのスキャバーズはすぐに再び眠りについたようです。

‘… I don’t beleive it — he’s gone back to sleep.’
And so he had.

「信じられない――スキャバーズは眠りに戻ってしまった」
そして実際にスキャバーズは眠りに戻ってしまっていたのである。

一般に動物は”it”で受けますが、ペットのように可愛がっている動物は”he”や”she”で受けることも多々あります。二行目の”so he had”の部分は「実際にそうであった」という意味です。地の文なので過去完了形になっています。一般化すると”so+S+V”で「実際にそうだった」という意味になります。

ロンのお父さんによると、マルフォイの父は昔ヴォルデモートの側にいたけれども、ヴォルデモートがいなくなってから、だまされていたと言いながらいち早くこちら側に戻ってきたそうです。しかしそんな言い訳が必要ないほど、もとから悪い人だったようです。

この騒ぎを聞きつけてハーマイオニが再びやってきます。彼女によるともうすぐ到着するようです。実際、すぐに車内放送でもうすぐ到着だと知らされ、ハリーとロンは大慌てで荷物の準備をします。

汽車から降りるとハグリッドが待っていました。彼の案内で森を分け入り、湖の向こうに学校の建物が見えました。湖をボートで渡るようです。

No more’n four to a boat!

とハグリッドは叫びましたが、これはボート一そうにつき「4人(ぴったり)」か「4人以下」のどちらでしょうか。”no more than”の”no”は「ゼロ」という意味合いなので、「4人よりゼロだけ大きい」つまり、「4人(ぴったり)」です。

ボートから降りるときには探されていたカエルも無事に発見され、いよいよ学校の建物内に入ります。

ここからが次の章です。そのタイトルは”The Sorting Hat”です。最初は何のことがわかりませんでした。実は寮分けをする帽子が出てくるのです。”sort”はエクセルで「ソートする」というボタンを押すとデータが並べ替えられるように、「~を並べ替える、~を分類する」という意味です。元々はラテン語で、「運命を分類する」といった大仰なものだそうです。ここではむしろその元々の意味に近いかもしれません。

豪華な建物に入った一年生は、玄関横の一室で待機させられます。大事な寮分けを前にしてハリーはいつになく緊張します。

He’d never been more nervous, never, not even when he’d had to take a school report home to the Dursleys saying that he’d somehow turned his teacher’s wig blue.

よく状況が飲み込めませんが魔法使いの片鱗を昔から見せていたハリーのことですから、文字通りに読めばよいのでしょう。「ハリーがどうにかして先生のかつらを青くしたと書いてある通知表を家でダーズリー夫妻に持っていかなければならなかったときでさえ、今よりも神経質になっていたということは決してなかった。」です。

待機している一年生のそばをお化けが通過しますが、これも気にしないことにしましょう。聞くところによると未練を抱えたまま死んだ魔法使いがお化けになるそうです。

いよいよ寮分けです。上級生や先生たちがいるところに一年生が呼び出され、汚らしい帽子が設置されました。そしてその帽子は歌い始めたのです。

その歌を聴くと、4つある寮の特徴がつかめました。勇気のある人はグリフィンドール、忠誠心の強い人はハッフルパフ、機転の利く人はレーヴェンクロー、そして目的を達成するためには手段を選ばないような人はスリザリンという具合です。しかしこれだけ聞くとスリザリンには行きたくなくなります。

単に帽子をかぶるだけでよいのでロンは安心しましたが、ハリーはそれでも不安です。

このあたりで時間になりました。次回は8月10日(火)の18:40からです。