0212 英語読書会

浅野です。

英語読書会の第2回です。悪天候の中を来ていただきありがとうございました。

もういちど形式的な事柄を確認しておきます。開催は基本的には隔週です。ただし次回は2月19日(金)の18:40~になりました。4月以降についてはまた相談いたします。私はあくまでも幹事役(大学での読書会になぞらえるなら先輩役?)なので、一章ずつ順番に担当を回していきます。まだ始まったばかりですし、途中から参加することも可能です。興味があるかたはお問い合わせください。

それでは内容に入りましょう。ハリーの母であるリリー・ポッターがダーズリーの姉なのか妹なのかということが前回に問題となりました。同じような疑問を持った人がいるみたいで、こちらで論じられています。

事の詳細はわかりませんが、おそらくこの時点で作者はリリーが姉であるか妹であるかははっきりと意識していなかったのだと推測されます。英語では”sister”と言えばとりあえずはそれで十分だからです。逆に日本語では「私はネコを飼っている」で十分ですが、それを英語に翻訳するなら”I have a cat.”なのか”I have cats.”なのかが問題になります。

もう一つ細かな文化的相違が話題になりました。それは”sherbet lemon”です。ダンブルドアがマクゴナガルと立ち話をしているシーンで食べるのですが、いわゆる「シャーベット」をスプーンを使って食べるのは変ですね。英語で”sharbet lemon”と言うと、キャンディーのようなものを指すようです。気になる方は画像検索をするとわかります。

文法事項としては以下の文で微妙なところが問題になりました。

He was tall, thin and very old, judging by the silver of his hair and beard, which were both long enough to tuck into his belt.

ダンブルドアの容貌を描写した箇所です。”judging by the silver …”の部分は分詞構文です。大雑把に言うなら、分詞構文では接続詞が隠されています。接続詞を用いて書き換えると”if we judged by the silver …”となります。もうひとつややこしいのは”, which”です。コンマ付きの関係詞で、文法用語では継続用法と呼ばれたりします。イメージとしてはコンマがあるとそこでいったん切って、前から訳し下す感じです。味気なく訳すと

「彼は背が高くやせていた。そして髪の毛とあごひげの銀色から判断するととても年老いていた。その髪の毛とあごひげはどちらもベルトにたくし込むほど長かった。」

となります。これを美しく訳すのは大変ですね。

そんなことを話しているとすぐに時間になりました。次回は今週の金曜日に、第一章の残りと第二章に入ります。担当の方は準備期間が短くて大変でしょうが、よろしくお願いいたします。