ロボット工作(1101)

福西です。

この日は、A君は次にしたいことの大まかな内容を決め、R君は引き続き作業に取りかかりました。

A君は、音と光(特に音)に興味があるようで、次回からはスピーカーを遠隔で鳴らす光通信(変調)に挑戦します。電子工作の世界では色々なお手本となる例が紹介されていますが、この日A君が参考にした本の中から選んでくれたのは、次のような内容でした。

まず音源(ラジカセ)のイヤホン端子から拾った電圧の変化をアンプで増幅し、それを懐中電灯の明滅に変換します(音→電→光)。そしてその光を、今度は遠くにある太陽電池のパネルで受け、そこから微弱な電圧の変化を取り出して、またアンプで増幅し、最終的にスピーカーを振動させて音を鳴らします。(光→電→音)。

音をそのまま届けるのではなく、光を仲介しているのがミソです。光は直進し、情報を効率よく伝えることができるからです。ただしそのためには、音を光に変換し、また光を音に逆変換する工夫が必要となります。もしこれができれば、(うまく太陽パネルを懐中電灯で狙う必要はありますが)空気中をショートカットして、遠くの場所に音を届けることができます。(当然、音は遠くに行けばいくほど小さくなります)。本に書いてあった工作例では、100mほど届くそうなので、それを実際に試してみたいということでした。A君曰く、「それにはまず、基礎実験をしてからですね」ということで、意気込みを見せてくれています。今後のA君の研究に期待しています。

ちなみにスピーカーは、モーターと同じように、電磁石を使った部品です。モーターは電気を回転運動に変えますが、スピーカーはそれを振動(上下運動)に変えています。なので、実際には「動く」も、「音が鳴る」も、(他に「光る」とかも)、「電気を何に変えたいか」、その出力の見え方が異なるだけで、同じだったりします。

このような認識ができれば、とても面白いのではないかと思います。

 

R君の方は、引き続き、今まで作ったロボットカーを有線から無線に置き変えることを目標にしています。無線モジュールの癖もだんだんわかってきて、配線の間違いやトラブルシューティングにかかる時間も少しずつですが、減ってきています。今はブレッドボードから基盤に載せ替える、はんだ付けの作業をしています。こちらはぜひ、広いところで中継ポイントも立てて、レースみたいなことをしたいと思います。