福西です。

この日はA君がお休みでしたので、R君と学校でこれまで習ってきたことのおさらいをしました。

文字式、方程式、関数、グラフという一連の流れについて確認しました。

文字式とは何かと尋ねると、「単項式と多項式」という答が返ってきたので、単項式、多項式のそれぞれの例を挙げてもらいました。

単項式:2x、3a^2

多項式:x+y、2x+3a^2

次に方程式はと聞くと、

2x+14=0

と答えてくれました。

そこで、さっきの文字式と、方程式の違いについて質問しました。最初は「xの値を求めること」(方程式を解くこと)という答がかえってきましたが、そこからちょっとずつ整理していき、最終的に、(文字式にはなくて)方程式には「=」がある、という点を挙げてくれました。

方程式は英語だとequationで、その中にequalが隠れていますが、その通り、方程式には「イコールなもの」という意味があります。単に「等式」と言い直した方が分かりやすいかもしれません。この「イコールが追加されたこと」が、文字式からの変化です。(ちなみに「勝利の方程式」とか俗に言うのは、方程式の別の言い方にformula(公式)があって、「勝利の公式」(こうやればうまくいく)ということなのだろうと思います。)

そしてこのイコールは、いつでも成り立つわけではなくて、先にR君が述べてくれたように、xがある特別な値の時のみ成り立つことを表しています。これも重要なポイントです。(ただし、これをしっかり認識するのは、まだ先のことになるだろうと思います。)

次に関数ですが、中学生のうちは、関数はむかし「函数」と書いたのにちなんで、xを放り込んで、yが出てくるような箱(函)をイメージするといいと思います。あるいは単に「関係を表す数」でいいと思います。何の関係かというと、xとyの関係です。

それからR君に方程式と関数を並べて書いてもらいました。

方程式:2x+14=0

関数:y=2x+14

この二つの式をじっと見ていると、同じ部分と、違う部分に気づきます。そこで、分かりやすくするために、もう少し書き直してみます。

方程式:0=2x+14

関数:y=2x+14

これで一目瞭然だと思います。つまり、関数の話では、「0がyになっていること」が違いです。ということは、yも、(0だけでなく)xのように色々な値をとることができます。そして、yとxの関係を表すものが「関数」というわけです。yは2x+14と書ける、また、yとxにはy=2x+14という関係があるということです。また2x+14のところを「xに関係する」という意味だけ抽出して、

y=f(x)

と書くことがあります。「yはxの関数である」というような読み方をします。厳密に言うと、関数は連続だったり不連続だったりもするので、一対一対応とか難しい話をしないといけないのですが、今は単に「xとyの関係を表す数」(xを入れるとyが飛び出てくるような箱)という理解から出発するのでいいと思います。

また、「グラフ」は、それぞれの関数に対応する「図形」だと思っておけばいいでしょう。y=2x+14に対応するグラフ(図形)は、一本の「直線」です。それは傾きが2で、xy座標系の点(0,14)を通ります。

さて、少し前に、関数は「yもxのように(0だけでなく)色々な値をとることができ」ると言いましたが、あえてy=0で固定してみます。これも一つの(定数)関数だとみなします。そして、xy座標系で、y=0が表すグラフ(図形)は、どこにあたるでしょうか。

x軸がそれです。

そして、2x+14=0という方程式を、次のように「連立方程式」のように書きかえてみます。

y=2x+14

y=0

また、 2本の式をyでつなぐと、2x+14=0という1本の方程式に戻ることに注意します。

そして、y=2x+14とy=0をグラフとして見てみると、1つは斜めの直線、1つは真横の直線(x軸)です。そしてこれらはもちろん平行ではないので、必ずどこかで交わります(このあたりが幾何的な話になります)。その交点の座標を求めると、

(-7,0)

となります。

つまり、方程式の2x+14=0を解く

ということは、

関数の話では、y=f(x)のy=0となるようなxの値を求めることですが、

y=2x+14

y=0

と連立させることとみなし、それをグラフで見ると、

「x軸との交点を求めること」

をしていることになります。

このように、これまで習ってきたことというのは、少しずつステップを重ねながら、 全部つながっています。

ただ数式は文章よりもシンプルなだけに、以前の勉強内容とどこが変わっているのかで気づきにくいことがあって、そこを「イコールがつく」「イコールの後ろが0からyに変わる」というように、強調していくと、勉強がはかどると思います。

 

以上をまとめると、

文字式:2x+14

方程式:2x+14=0

関数:y=2x+14 (2x+14=y

 

グラフ:上の関数に付随する図形、特にx軸はy=0を表す。

(方程式目線)

2x+14=0を解く(等式が成り立つようなxを求める)

(関数目線)

y=2x+14のy=0の時のxの値を求める、または

y=2x+14とy=0と連立させて解く

(グラフ目線)

y=2x+14の表す直線と、x軸との交点を求める

ということになります。

 

学校でテストが明け、次に出てきた内容がまったく新しいことを習っているように錯覚されて、前後のつながりを見失ってしまいがちです。ですが、そんな時は、一度立ち止まって、これまでの流れをできるだけ確認してみるのがいいと思います。もし物語のように一度体系化しておくことができれば、頭から抜け落ちにくくなることが強みとなります。(そうした後だと、単元ごとに勉強することにも、大いに意味が増してきます)

 

「文字式」

「方程式」

「関数」

「グラフ」

と、単元の名前だけ見ると、どれもバラバラに思えてしまいますが(日本語の残念な特徴です)、実はみんなつながっている内容です。ですので、希望のある話としては、仮に文字式でのプラスマイナスの操作を弱点だと認識している人にとっては、そこを重点的に補強することは、そこだけでなく、関数やグラフの勉強もしていることになります。波及的に全体が強く厚くなります。逆に「文字式は苦手だけど関数は得意だ」という人は、「本当にそうかな」と思ってみた方がいいかもしれません。

たとえば、文字式は1年生の最初の頃にやったからもう今さらやり直しても意味がない、関係ないと思うのは大間違いで、プラスマイナスの操作は、連立方程式の勉強(上の話で言えばグラフの交点を求める話)にも直接響いてきます。連立方程式で代入法と加減法を習い、少し慣れてきた頃の計算間違いのほとんどの原因が、この符号のミスだからです。(符号を一個間違うとよくあるのが奇妙な分数の出現です。そうすると、気づくまで、ひたすら分数のややこしい計算をする羽目になって、しかもそれは間違っているという二度手間でもあって、計算時間を余計に取られることになります)。

 

来週は「5つの公準」の話題に触れた後、各自また春学期の続きの命題を解くことに戻ります。

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