0605 英語講読(ドナルド・キーン『日本文学の手引』)

「英文を読んでもよくわからない」という悩みから、「英文を読むのに時間がかかる」という悩みに変化してきました。時間がかかるという悩みは裏を返せば時間さえかければ読めるということに他なりません。

 

主語と動詞さえつかむようにすればだいたい何とかなります。

 

What the Japanese poets and painters were trying to do instead is perhaps best illustrated by a famous anecdote.

 

isが動詞であることがわかればその手前が全体として主語であり、whatは疑問詞ではなく「~するもの、~すること」と訳す関係詞だということもわかります。それを踏まえて訳すと「日本の詩人や画家がその代わりにしようとしていたことは、おそらく、ある有名な逸話によって最もよく描写されるだろう」となります。

 

関係詞の基礎は前回伝えました。今回は前置詞+関係詞を取り上げました。

 

(The splash, the cries, the perfume) may be the central image around which a Japanese poem is built.

 

このaroundはA Japanese poem is built around the image.のaroundです。日本語と英語とでは語順が異なるので、訳す際には「そのまわりに」と先取りする必要があります。具体的には、「(そのはねる音、鳴き声、においは)そのまわりに日本の詩が作られる中心的なイメージであるかもしれない」となります。

 

冒頭の「英文を読むのに時間がかかる」という悩みに対しては、文章の先も含めてざっと読んで内容がわかると速く読めるようになると答えました。それに加えていくつかの意味がある語を意識することです。例えばrestは「休憩、残り」の二つの意味がありますし、veryは「とても」という意味の他に形容詞として「まさに」という意味もあります。