かず火曜日クラス(0507)

福西です。5/7の記録です。

Y君には先週したいと言っていた「ナイトの周遊問題」をしてもらい、その間、H君とは前回の終わりにした、「21ゲーム」(石取りゲーム)の続きを考えました。(あとでY君も合流して一緒に考えました)。

ナイトの周遊問題は、チェスのナイトの動きをしながら、スタートからゴールまでたどり着くというパズルです。問題用紙は「こちら」にあります。よかったら、みなさんも一度挑戦してみてください(^^)。

Y君はさっそく「これ、面白いなあ!」と言ってくれたので、持って来てよかったです。低学年には学齢的にちょっと難しい問題ですが、Y君は5年生ということもあり、またチェスを知っているようでしたので、割合サクサク解いてくれていました。ゴールにたどり着くためには、その1手前にはどこに着地すればよいか?という逆思考や、筋違い(1マス違い)を解消するためにあえて遠回りするところに、このパズルの面白さがあります。Y君もそこを気に入ってくれたようでした。

 

さて、H君の方はというと、21パズルのとっかかりをつかんでもらうために、10個でしてみました。以前、「5個で手番を渡されたら負ける」ということを確認したので、自分がその5個にするにはどうすればよいかを考えてもらいました。その結果、自分が9個にして相手に手番を渡せば、相手が1個取ろうと、2個取ろうと、また3個取ろうと、どの場合であっても、自分は(3個まで取ることで)5個にして相手に手番を渡すことができる、ということにH君は気付きました。

「じゃあ、10個でスタートするこの場合は、先攻後攻のどちらがよいでしょうか?」と尋ねると、H君は「先攻!」と勢いよく答えてくれました。そして「じゃあ、先攻で何個取ればいいでしょうか?」という質問には、これまた即座に「1個取ればいい」と。

そうです。つまり、相手に「最後の1個」を取らせるためには、自分の手番で5個を作り、その5個を実現するためには、その前の手番で9個を作ればよいことになります。こうして考えをまとめていくと、次第に「ある数字の並び」が、見えてきます。

DSC01843

その数字の並びを自分で見つけてもらいたかったので、もうしばらく試行を続けることにしました。次は、15個で考えます。この場合、先攻、後攻、どちらが有利でしょうか?

数が多くなって、紛れの要素が増えた分、H君はしばらく「うーん」と考えをめぐらせていましたが、このパズルは、負けても実はそれがヒントになります。つまり、相手の勝ち方を見て、それを「真似」すればいいわけです。そしてH君は、私がいつも「13個」を作って勝っているのを観察して、それを見抜き、この場合でも私に勝つことができたのでした。

こうして、

1→5→9→13

という数の並びが見えてきたことに、H君は「ああ!そっか~!」と大きく合点してくれました。

ここで、Y君が合流し、さっきH君が見つけた「法則」を、H君の口からY君に教えてもらいました。そしてそのことを共有できたところで、今度は二人チームになって、いざ、21個の場合で私と対戦してもらいました。

そして、前回は私が一方的に買っていたのですが、とうとうこの日、私がついに敗れることとなりました(^^)。

ちなみに、この場合の必勝の数字は、

1→5→9→13→17→21

となるので、先攻、後攻のどちらを取ればいいかというと・・・。

「後攻!」

と。以下に確認してみます。

私が先行で1個取った場合は、21→20となるので、生徒チームは「3個」取れば、17個。上に書いた「数の軌道」に乗るので、生徒チームの必勝です。

私が2個取って21→19した場合は、生徒チームは「2個」取れば、これも17個で必勝。

私が3個取って20→18とした場合は、生徒チームは「1個」取れば、同様に勝てます。

そして、これで「すべての可能性を考えつくした」ので、「後攻が必勝」と言えるというわけです。

さらに、この事から敷衍して、21個よりももっと大きな数の場合、たとえば25個の場合ならどうなるのかということも考えてもらい、また100個の場合でも、同じようにして勝てるんだということで、大いに自信をつけてもらいました。

またお家の人と、ぜひ(法則を忘れた頃に(笑))やってみてください。