0311 英語高校

浅野です。

今回で今年度の授業は最後です。とはいえ補講がある人もいますし「何でも勉強相談会」などにも来てもらえたら歓迎します。英語の学習が最後になるわけではありませんからね。

Sさんは熟語の習得に集中して取り組むことで、前置詞のイメージがつかめてきたようです。それがつかめると英語力が一段階上がります。和文英訳ではこなれた表現に苦労しながらも話者の意図を伝えることができている英語を書いてくれました。大学入試終了後からさらに一回り成長してくれたように思います。英語の実力もさることながら、自ら学ぶという姿勢を養うお手伝いを山の学校でできたとしたら幸いです。

Yさんは文型についてとても大事な質問をしてくれました。次のような問題で悩んだそうです。

空所に同じ英単語を入れよ。
John (  ) Nancy a good job.
John (  ) Nancy a good tennis player.

“found”が入るのではないかということは何となくわかったそうです。センスがありますね。せっかくの機会なのでさらに理解を深めましょう。

文中の前置詞がついていない名詞は必ず文の要素(S, O, C)になるので、どちらの文もSVO1O2かSVOCのどちらかでしかあり得ません。この両者の違いは、O1≠O2であるのに対し、O=Cであることです。この問題でいうなら上の文では”Nancy”と”a good job”がイコールかどうか、下の文では”Nancy”と”a good tennis player”がイコールかどうかを考えればよいわけです。となると上の文はSVO1O2で、下の文はSVOCでしょう。O1は間接目的語といって「誰々に」、O2は直接目的語といって「何々を」となります。”He gave me a watch.”「彼は私に腕時計をくれた」という例文が典型的です。他方”find O C”は「OがCであるとわかる」という意味です。”make O C”なら「OをCにする」です。

以上より空所に”found”を入れて意味を取ると

ジョンはナンシーによい仕事を見つけた。
ジョンはナンシーがよいテニス選手だということがわかった。

となります。文型という考え方は便利ですね。